2010年10月18日月曜日

125年目を迎えた特許制度。

今年で特許制度が出来てから125年。

本日、これを記念する式典が東京都内で行われた。

125年前、日本の第一号の特許は「防錆塗料」なのだとか。

それから今年で125年になるこの制度、「産業財産権」制度は、明治18年に現在の特許法にあたる「専売特許条令」なるものが公布されたことに始まる。

この「産業財産権」は、特許権、実用新案権、意匠権、そして商標権の4つの権利から成り立っている。

明治、大正、昭和、平成と時代は移り変わり、これまで約400万件を超える発明が特許として認められてきたのだという。

ところが、この特許の出願件数は、アメリカや中国は、継続的に増加している一方で、日本では、平成13年をピークにして、ここ数年減少傾向。

特許庁は、審査に関わる時間を短縮化するなどして活性化を図ると報じられているが、果たして、これで出願件数は増えるだろうか。。

私としては非常に疑問だ。

以前に比べて、新興国も台頭し、技術革新もグローバルな視点で以前にも増したスピードで行われている。

そんな中で、いかに新しい発想、新しい着眼点、創意工夫出来る土壌、こうしたことを生む環境が無ければ、恐らく出願件数は増えないのではないだろうか。

更に、大手企業よりも、中小企業が特許の取得率が上がるような仕組みが必要だと私は思う。


経済産業省が「無形資産価値」に関する企業評価についてのガイドラインを制定し、金融機関への普及活動にも取り組み始めているようだ。


円高が進み、産業の空洞化が進む一方で、モノづくりに関わる中小企業が生き残るためには、価格競争を「耐え抜く」だけでなく、新たなものを「創造できる力」が特に必要だ。恐らく、円高傾向は、このままだと年内進むだろう。過去の最高値を超えるのは時間の問題。

価格競争を「耐え抜く」ための効率化や合理化だけでなく、新たな市場・ニーズを生み出す「新ビジネスの創造」へ、あらゆる業界が積極的に取り組まなければならない、切羽詰まった時代を迎えていると思う今日この頃だ。