祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕わす
平家物語の冒頭の一節。
ここ最近の世の中の動きや様々な生活シーンから、ふと思い出したフレーズだ。
正直、何年振りだろう。恐らく学生時代以来かもしれない。
昨年の政権交代、米国に端を発した金融破綻、大手自動車メーカーの破綻、芸能人の数々の事件、そしてここ数日のニュースを賑わしている航空会社の問題、政治と金の問題。。。
更に、個人的な周囲でも、様々な動きがある。
この世のすべての現象は、絶えず変化していくもの。
どんなに勢いが盛んなものも、必ず衰えるもの。
栄えているものも、その栄えはずっと続かず、最後は滅び去り、
風に吹き飛ばされる塵と同じようである。。。
昔の人は、良く言ったものだなぁと、つくづく感心をする。
現代の経営理論やマーケティングの理論でも、「ライフサイクル」なる考えがある。
「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」なる分類だ。
「商品」や「サービス」はもちろん、「企業」そのものも、この過程が存在するという考えだ。
市場やマーケットのニーズは、日々変化している。
この変化が、最近は極端に早く移ろい、更に多様化している。
過去、流通に身を置いている時に、この「変化への対応」を、厳しく言われ続け育てられた。極端な話をすると、朝言っていたことが、夜には変わることもありうるというのだ。所謂、「朝令暮改」。「朝令暮改」という言葉は、しばしばネガティヴに捉えられるが、そこの根底にある理念や主義主張が首尾一貫していれば、こういう判断は必要な時代になってしまっているのだとも私は思う。
こうした日々の変化を敏感に捉え、対応していかなければならない、時代になってしまっているのだろう。
今、様々なものが変化し始めている。そして、スピードも加速している。
そうした変化を的確にとらえ、キャッチアップしていくためにも、様々に飛び込んでくる情報に対して、きちんと目利きすることが重要だ。