2010年8月14日土曜日

「お盆」という期間に思う。。。

世間は、お盆シーズン、真っ最中。
各所で帰省によるUターンラッシュが発生しているようだ。
今年は、高速道路の無料化実験や割引なども絡んで、酷い渋滞が発生しているようだ。


ところで、この「お盆」という期間。
ご先祖様の霊をまつる行事として行われているが、意外に細かいことは知らないことが多い。


そもそも、この「お盆」の「盆」というのは、仏教用語の「うらぼんえ(盂蘭盆)」というのが正式な名称。

この「うらぼんえ」は、インドのサンスクリット語の「ウラバンナ」という言葉が語源だと言われている。

この「ウラバンナ」とは、逆さ吊りという意味だそうだ。

お釈迦様の弟子の1人が、地獄で逆さ吊りになり苦しんでいる母を助けるために、僧侶を招き多くの供物をささげて供養することで助けられると、お釈迦様にアドバイスを受けたというのが所以なのだそうだ。

こうした仏教の行事と、ご先祖様への感謝の先祖崇拝の心が合体したものが現在の日本のお盆。

ところで、このお盆期間中に、とある動物を用意する。
キュウリやナスに、割り箸などを刺し、足に見立てて、馬や牛を作るのだ。
「精霊馬」と呼ばれるそうだが、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来する乗物なのだ。あの世から早く家に帰ってくるためにキュウリで作った馬でさっそうと、この世からあの世へ帰る際には牛でゆっくりと。。。
子供のころに、祖父母に教わったことを今でも思いだす。


さて、核家族化等が進み、家族におけるコミュニケーションも少なくなっている中、徐々にこうした風習等も過去のものとして、執り行われないことも増えてきている。

こうした過去から伝わる風習や文化などは、大切に後世に伝えたいもの。

お盆を迎え、ふとこんなことを考えて見たりするのだった。

2010年8月13日金曜日

白黒からカラーへ。。。

今晩、NHKで興味深い番組が放映されていた。

「色つきの悪夢」という番組だ。

色つきの悪夢~カラーでよみがえる第二次大戦~(NHK)


この番組は、人類史上最悪の「悪夢」と言われる第二次世界大戦を記録した「白黒フィルム」を最新のデジタル技術でカラー化して放映するというもの。

当時の白黒フィルムの1コマ1コマをカラー加工することで、映し出される映像が、よりリアルに強烈なメッセージを伝える。

私自身も何度も第二次大戦の白黒フィルムを見たことがあったが、当時のナチスドイツの赤い旗が靡いたり、爆撃のシーンやそこを逃げ惑う人々がカラーで映し出されると、その生々しさが、より鮮明に伝わってくるのだ。


今回のカラー映像化は、白黒情報に、色相、彩度の情報が付け加えられて再現されたのだそうだ。
当時の写真や各種歴史的資料などの情報を頼りに、色彩情報を追加されたのだという。


情報というものは、口頭による伝承に始まり、絵画による表現、文字による伝承、そしてモノクロ写真、カラー写真、モノクロ映像からカラー映像へ。
そして現代になり3Dによる映像と日々変化している。


過去の情報を、いかに正確に、リアルに伝えるということは、「情報を記録」する上で非常に大切なポイントだ。

終戦記念日を目前にした今日、こうした歴史的な情報を、より伝達力を高めて取り扱うというプロジェクトは、非常に意義深いものなのではないだろうか。
番組を見ながら、そう思ったのだった。

2010年8月12日木曜日

iPhoneがもたらす、「情報の携帯」

iPhoneの電話以外の使い方。

こんな記事を見つけた。


雑記帳:iPhoneで入園者に情報提供 京都市動物園(毎日.jp)


京都市動物園で、園内の情報をiPhoneで提供しようとするもの。

無線LANを介して、動物の解説や道案内、クイズ等のエンタメコンテンツもあるようだ。

京都市動物園:新たな園内サービスを始めました~iPhoneを利用した園内ナビなど

iPhoneは、従来の携帯電話よりも画面サイズが大きく、タッチ画面でインタラクティヴな操作を行うデバイスとしてはうってつけ。直感的なインターフェースのため、太いマニュアル等は不要。
更に、アプリケーションも柔軟に追加・変更が出来る。


さて、iPhoneユーザーが堅調に増えている一方、今年になってiPadという新しいデバイスも新たに登場した。私の周辺にも、iPadユーザーを徐々に増えてきている。

ところで、携帯のアプリと言えば、ゲームやユーティリティが主流だ。
しかし、今年になってからは徐々に、ビジネスユースが増えつつある。

PCを中心にしたASPサービスを、スマートフォンで利用しようとするものだ。

一方で、観光地や各種施設でも今回の記事のようなアプリの提供も始まっている。

「ユビキタス」という言葉が使われ始めて、数年が経過。
最近ではあまり使われなくなってきているが、ようやく、「いつでも、どこでも情報に接することができる」時代が、現実に日常生活に浸透し始めてきているのだろう。

2010年8月11日水曜日

役割分担でお互いを知るということ。。。

役割分担というものを少し考えて見たい。

仕事においてもプライベートにおいても、色々な場面で、自分自身の「役割」というものが存在する。

例えば、プライベートでも、「父親」「母親」といった立場があるだろう。

仕事においても、「役職」「職種」といった組織における上下関係の役割や、「発注者」「受注者」、「サービス提供者」と「受領者」といったように相対する役割の考え方もある。

その役割には、それぞれ「やるべきこと」「やるであろうこと」というものがあり、その遂行をそれぞれが願っている。

しかし、この「やるべきこと」「やるであろうこと」というものが、非常に曖昧であったり、思いこみしていたりしていることが多い。


「契約」至上主義の米国は、個々人の「役割」というものを明確にするのに対し、日本は非常にこうしたことを曖昧にしがちだ。

曖昧にすることで、事が円滑になる場合もあるが、逆になることも発生する。

つまり、双方が、それぞれの役割の内容に齟齬が発生しまい、揉め事に発展してしまうことがあるのだ。


「相手は、こういうことをするだろう」ということを明確に明文化せず、また口頭でも確認せず、結果、それが実行されず、問題が顕在化してしまうのだ。


我々は、結構周囲が何をしているか知っているようで知らないことが多いのではないだろうか。これらの違う部署、違う職種、違う会社に属する人が、同じプロジェクトで仕事を行う場合、相互に理解しあうことが非常に大切になってくる。

その環境の仕事の仕方、手続き、風習などは、やはり違うもの。
自分たちの流儀を押し通すと、フラストレーションが発生してしまう。

まずは、己を知り、そして相手を知り、そして相互が上手く連携するためにはどうしたらよいのかを考える。

こらが、まず第一にしなければならないことだと私は思う。

2010年8月10日火曜日

クラウドサービスの「信頼」のものさし

Evernote(エバーノート)というソフトをご存じだろうか。

手軽にメモとして情報を残したり、画像や音声を保存したり、様々な情報を整理することができる便利なアプリケーションソフトだ。
iPhoneアプリとして、PCソフトとしても利用出来る便利なソフトでもある。

ソフトウェアの使い方を紹介する書籍等も発刊されるなど、利用者が拡大しているのだ。

さて、このEvernoteソフトにアクシデントが発生してしまった。

エバーノート:システムトラブルでデータ消失 利用者約7000人に (毎日.jp)


このEvernoteによるデータ保存サービスにおいて、システムトラブルにより、一部のユーザーのデータが消失してしまったのだという。その数、約7000人。

私はアプリをインストールしているものの、積極的には使っていなかった。


さて、こうしたクラウドサービスが、日々増えているのが現状。
無料のものから、有料のものまで、様々生まれている。


クラウドサービスで、一番導入時に気になるのが、「安定、安全」だろう。

先行するクラウドの代名詞ともなり始めているサービスのGoogle社やSalesForce社は、こうしたものへの対策は、非常に厳しく取り組まれている。
体感的にではあるが、以前のような「不安」というものは、今は個人的には感じていない。

今回のEvernote社の件は、ソフトウェアとしては、非常に使いやすいインターフェースで評価も高いので、今後、是非とも同様の事態を招かないようインフラ面の強化に対して積極的に取り組んでもらいたいものだ。

2010年8月9日月曜日

価値ある文化遺産を後世に。。。

都会の通りを歩いていると、時々、古いがモダンな建物というものに目にすることがある。

丸いアーチ状の窓枠や、装飾が細かく施された外装のもの、石造りの外壁など、現在の合理化された近代建築では、中々見ることができない重厚な作りの建物などが、たまに見ることができるのだ。


そんな中で、今日、こんな記事を発見。

戦災逃れたモダンな「復興小」解体か保存か 東京・中央 (asahi.com)


東京のど真ん中にある、中央区立明石小学校の校舎の建て替え問題。
この明石小学校は、関東大震災直後に建築された「復興小学校」と呼ばれる学校の一つ。
1920年代に建てられた、建築的にも現存するものが数少なく、非常に珍しく価値のあるものだそうだ。

先日、テレビ番組でも取り上げられていたが、校舎の中の天井も非常に高く、採光も工夫され、丸い柱やアーチ窓、そして階段の踊り場から手洗い場など、各所に曲線を取り入れられた「表現主義」で設計されている。

アメリカ等に訪問した際、こうした「表現主義」の建物を、今でも古いデパートや駅、美術館や博物館、公共施設などで多く見受けられる。

日本では、こうした価値ある建物の多くが、取り壊され、時代の流れに埋もれて消えてしまっている。

これは、日本の街並みを見ていると、欧米の街並みと比べてその違いを感じることが出来る。欧米の街並みは、きちんと計画され、統一感があり、古いものを活かしながら新しい建築を上手く融合させながら、都市づくりが行われている。

フランスのエッフェル塔とルーブル美術館を結ぶ、新旧の建物が上手く融合されているシャンゼリゼ通り等も有名だ。
アメリカでも、かつての高架鉄道のレンガ造りの高架部分を、遊歩道に活用するなどの都市計画が行われている。


一方の日本に目を向けると、スクラップ&ビルドが激しい。
貴重な文化遺産となるはずのものも、どんどん壊される。

良いものを残し、後世に伝えるという考えが無いのだろうか。
今の世相を、非常に顕著に表わしているように思える。


この記事によると、区側の意見としては、リノベーションでは校舎の寿命が問題視されている。
本当にそうなのだろうか。同時期に建築された建物が、他にも多々あるというのに。。。
何か他の理由があるように感じざるを得ない。


もう少しクリエイティヴな発想があれば、こうした文化遺産を活かす方法は、まだまだあるのではないかと思う。

2010年8月8日日曜日

案外自分たちの良さは、自分では気づかない。。

先月からスタートした、中国人観光客のビザ発給緩和。

これにより、各地で観光客が増えているのが、身近に感じるようになった。

その中国人の滞在中、どのような過ごし方をしているのだろうか。

日本滞在中のイメージとしては、日本メーカーの家電製品などを買い占めて帰国するというものをイメージするのではないだろうか。更に、家電製品だけでなく、生活雑貨や食品なども含めて、段ボールに詰めて、それぞれ帰国する。
私自身も何度も目にしたことがある。

そんな中で、その中国人の滞在スタイルも、徐々に変化し始めているのだという。

その変化とは、滞在中の過ごし方。

例えば、日本文化に触れるというもの。

単なるショッピングではなく、日本の原風景が残る所に訪れたり、茶道などの体験をするのだという。
これらは、富裕層を中心に徐々に増えているのだとか。


特に、茶道の体験はその後の、お茶の購買にも繋がっているのだそうだ。


さて、日本人としてこれらの「本来の良さ」というものを、案外忘れてしまったりしているのではないだろうか。

案外、日本人自身が知らないというものもあるのではないだろうか。


こういうことをきっかけに、日本文化の良さというものを改めて考えて見るのも、一つの時代が求めていることなのかもしれない。