2009年11月14日土曜日

「不安」「恐怖」を、科学する?!

突然だが、まずは、こちらのムービーをば。。



では、少し引いて眺めてみるとこのような感じ。





こちらは、とある国の遊園地にある、絶叫コースター。
デンマークのストックホルム市街からほど近い所にあるTivoli Gröna Lund(グローナルンド遊園地)のアトラクション「Insane Ride」。

こちらのアトラクション、2009年4月からの新しい絶叫アトラクションなのだとか。
この「Insane(インセイン)」という名前、意味も「狂気」とか、「正気じゃない」という意味らしい。

日本のメディアでも、世界の絶叫系アトラクションとして紹介されている。

さて、このアトラクション、従来のジェットコースターよりスピードが出ないが、非常に怖いのだとか。
ムービーを見てもわかるとおり、座席が今までにない構造となっている。


座席自身の横軸を中心に、自由に回転運動する。前後の座席のバランスの違い、もちろん同席している人の体重の違いによって、その回転が変化するのである。

つまり、その場その場の状況によって動きが変わり、先が読めないのだ。

人間は、先が読めないと不安に陥る。その心理的効果を狙ったものだ。

情報の目利き的に、これを裏返して考えるてみると、物事に対するきちんと先が明確になっていれば、人間は安心する。

組織においてビジョンを示すこと、プロジェクトマネジメントやディレクション業務でゴールを明確にすること、業務における報告で結論を先に述べること。こうした「先のこと」「方向性」を示すことが、コミュニケーションで心理的に重要であることが、自ずとわかるのではないだろうか。

2009年11月13日金曜日

日本の良さとは、強さとは…

今日午後、アメリカのオバマ大統領が来日。都内は、数日前から厳戒態勢で、至る所に、警察官が警備にあたり、物々しい。夜から、日米首脳会談。これからの日米関係はどうなるのだろう??

さて、別にそれに合わせたわけではないが、本ブログのブログパーツを少しいじってみた。
赤い日の丸とハートのマークの「We Love Japan」のブログパーツ。
登録順も99番目。

この「We Love Japan」ブログパーツ、日本が好きな人が集まって、日本が好きな人が増えていくというようなサービスを目指しているとのこと。

昨今、いろんな場面で、欧米志向が強まり、日本の良い所がどんどん薄れつつあるのではないかなと思ったりしている。そんな中、少しでも、日本の良いモノを広く伝えられられればと、何かしら役立て出来ればと、このブログパーツを付けてみた次第だ。

実は私、学生時代に短期留学で渡米した際、それまで、自分自身が、日本から海外ばかりしか見ていなかったことを気付かされた。そこで初めて、海外から日本を客観的に見てみるというきっかけを持つ機会があった。その時に、あまりにも自分たちの日本のことを知らないことを痛感した。

最近になって、今更ながら、更に日本のことを学んだりしている今日この頃だ。

ビジネスの世界でも、「市場原理主義」「成果主義」などに代表されるアメリカ的な手法やロジックが普及していた中、日本が元来持っていた「良さ」というものが、ここ数年、見直しされている。

そのひとつに、欧米中心の「資本主義」的経営から、日本が高度経済成長に培われてきた「人本主義」的な経営を、もう一度見直そうという動きがある。

終身雇用が崩れ、人材の流動化が激しくなり、企業が保有してきた属人的なノウハウや知識などの、無形資産も一緒に流出してしまい、企業が疲弊してしまっているのだという。つまり、企業が蓄積した技術伝承、技能承継が出来なくなってしまうのだ。

特に、IT業界は、企業自身が脆弱であるが故、人材の流動も激しいように見受けられる。不景気に起因するリストラ等の人材流動ではなく、社員が自発的にキャリアアップするための流動が起きているのだ。そのため、いつまでたっても組織にはノウハウや知識は蓄積せず、自ずと企業の成長も鈍化する。そうした脆弱な体質に、追い打ちをかけるかたちで不況が襲う。


現在の先行きが不透明な時代だからこそ、企業における無形資産、知的資産を上手く活用した組織力の高い経営というものが、今求められているのだ。

2009年11月12日木曜日

1988年以前生まれの人は、感染要注意?!

突然、ショッキングなタイトル。

こちらは、何を言っているのかというと、肝炎ウィルスの感染についての話。
1988年というとソウルオリンピック開催の年、昭和63年。昭和64年が数日だったので、1988年以前に生まれたということは、つまり、明治、大正、昭和生まれの人たちについての話になる。

現在、隠れ肝臓病が100万人いるとのこと。ショッキングなニュースだ。
肝硬変の7割がウィルスが原因。肝臓がんの9割がウィルスが原因なのだとか。
1988年までは、予防注射などの注射器が使い回しされていたので、肝炎のウィルスの感染の可能性があるとのこと。これは、本日、テレビ朝日系列の情報番組で放映されていた。

さて、このショッキングなニュースで、気にしてしまうのが、健康診断における肝臓に関する血液検査の結果数値。

「γ-GTP」、「GOT」、「GPT」などの数値があるが、皆さんもご存じだろう。
健康診断の度に、結果数値に一喜一憂する。

ところで、その結果数値の横に、ある数値が書いているかと思われる。「基準値」と表記されているもの。

実はこの「基準値」は、「正常値」とは厳密には異なるのだという。
つまり、病院によって基準値の値が異なり、レンジがあるのだという。つまり、「○○~○○」というのは、病院によってその基準値が異なるというのだ。したがって、基準値が高い病院での診察で、健康と思われても、基準値の低い病院では、危険と診断されることもあるのだ。


さて、ビジネスにおいても、マーケティング分析、業務分析、さらに経営分析を行う際、数字を使った分析を必ず行う。最近では、「ビジネスインテリジェンス(BI)」という視点での数値分析結果を可視化するソフトウェアなど、多数販売されている。
こうした、便利なソフトウェが出回って、効率化よく分析でき、ビジネスの現状が可視化されるのは、非常に良いことだが、一方でその評価対象の基準の捉え方を間違えると、とんでもない結果を導くことになるのだ。

今回の健康診断においても、結果数値の比較対象として、「基準値」「標準値」「正常値」と様々な言葉が用いられる。

それぞれの比較対象が、何を表しているのかを、適切に理解しないと、間違った結果を導くことになる。

数値情報を、適切に分析するためには、比較対象の基準そのものが、どういう特性を持ち、どのように導き出されたのか、きちんと理解したうえで利用することが大切である。

2009年11月11日水曜日

無形の情報に価格を付けると、お幾らですか?

昨晩、2年7か月前に発生した事件で逃亡していた容疑者が大阪で発見され、東京・千葉へ護送されるという大きなニュースが駆け巡った。深夜1時を回る時間帯にもかかわらず、自宅上空ではヘリコプターが何基も雨の中を飛び回るという、なんとも騒々しい夜だった。

また、都内では、号外も配布。しかも、俳優森重久弥氏の訃報も重なり、両面印刷の異例の号外となっていたらしい。

さて、今回の逮捕劇、そのきっかけとなったのは、一般市民からの警察への通報とのこと。

今回の事件では、解決に繋がった有益な通報には1000万円の懸賞金が出るのだ。

これは、捜査特別報奨金制度といって、警察庁が2007年4月1日から設けられた、懸賞広告制度である。一般には公的懸賞金制度とも言われている。

今回のような警察庁が指定した事件で、容疑者確保に直結する有力な情報を提供した人には、民法第529条及び第532条の規定に従って懸賞金が支払われる。その懸賞金は、100万円から最高額で1000万円。今回の提示額は、その最高額なのだ。それだけ、重要犯罪事件なのだろう。

2007年4月から運用されたこの制度、適用対象事件は十数件かあるらしいが、今までは支払われたことは、今のところ無いのだという。

ところで、今回の有力な情報を提供した懸賞金支払い対象者として、報道されているように何名かの候補者が上がっている。

事件解決に有益だとおいう「情報の価値」に対して、「対価」としてきちんと支払うことを明示しているこの制度。

情報の目利きとして注目したいのは、これらの候補者に対して、どのような理由でどれくらいの割合が支払われるのかというところ。「情報」という無形のものを、どのように価値付けを行い、具体的な金額として評価するのか、興味津津である。

2009年11月10日火曜日

雅(みやび)な、"お”飲み物。

新しいモノ好きな私、冷蔵庫で冷やしておいた「雅(みやび)な、”お”飲み物」を、秋の夜長に嗜んでみる。




この、「雅な”お”飲み物」は、先日新発売となったサントリー食品の新商品「PEPSI あずき」だ。
パッケージも、小豆を意識した「えんじ色」。着物のような背景デザインにゴールドのロゴで、「雅な和テイスト」を表現している。

さて、お味は。。
ほんのりと小豆の味がするという感じ。嫌みはなく、飲みやすい。
もちろん、成分に小豆が入っているわけではなく、小豆フレーバーなのだが。





ところで、PEPSI は、2007年から季節限定商品として、「PEPSI キュウーカンバー(きゅうり)」「PEPSI ブルーハワイ」「PEPSI しそ」などの限定商品を発売してきた。

これら、「きゅうり」、「しそ」に続き、「小豆」というように、コーラと一緒に連想をしようと思っても、想像すらできないモノとの異色の組み合わせ。この異色のモノ同士の組み合わせが、逆に、話題性を呼び、期間限定商品として投下されているのだ。


ここで、情報の目利き的に「発想」という側面から考えてみると、、。

新しいモノ、コトを考えるにあたり、世の中には様々な手法が存在している。その中で、「全く異なるものを、組み合わせて考えてみる」という手法がある。

PEPSI の新商品の考え方も、この「組み合わせ」の思考法だ。

昨今では、商品・サービスも多種多様で豊かになり、なかなかイノベーティヴな商品がお目見えしない時代ではあるものの、発見した新商品を手に取った折、どのような企画背景のもと、市場にお目見えしたのか、想像してみるのも面白いかもしれない。

2009年11月9日月曜日

大都会の駅で戸惑う、老夫婦。。

今日の仕事途中でのひとコマ。

JR東京駅で、新宿方面に行くために中央線に乗り換え。

中央線は東京駅が始発なので、発車ベルがなるまで電車に乗りしばし待つことに。

すると、目の前に老夫婦が乗り込んでくる。しかし、何やら騒ぎながら。。。。

じっくり聞くと、こんなことを話している。
「この車両は、女性専用車じゃ。乗れんぞ!」と、ご主人。
「えっ、そうなのかしら。男の人も居るわよ。」と、奥さん。

そう、私が乗っていたのは、女性専用車。しかし、それは、通勤時間帯のみのお話。私が乗っていたのは、お昼を過ぎた、13時ごろ。

このご夫婦は、通勤時間帯のみが女性専用だとは、なかなか気付かない。
それもそのはず、女性専用車であることのステッカーには、通勤時間帯にそうなることは記載されているものの、その文字は非常に小さく、読みづらい。ぱっと見た際には、分からないのだ。(下の写真は、新宿駅。ちなみに東京駅には、この表示はない。)




ステッカーを見れば、「女性専用」という言葉と、「女性的(フェミニン)」なデザインで、それらしいメッセージがあることはわかる。
しかし、肝心の「時間帯」は、メッセージとして訴求力が弱いのだ。

日ごろ通勤慣れしていない老夫婦にとっては、時間帯によってサービスが異なるなど、知る由もない。

情報の目利き的な視点で捉えると、情報の受け手に対して、「どういうシチュエーションで、何を伝え、どうしてもらいたいのか」ということを、まず、じっくり考える必要がある。今一度、情報伝達の際のシナリオ設計とペルソナ設計を俯瞰してみると、改善する必要のある部分が、色々と出てくるだろう。

必ずしも、このステッカーを見るのは、この老夫婦のように、通勤客とは限らない。また、ラッシュアワーとは限らないのだから。

伝えなくてはいけない情報、伝えなくてもよい情報。

「時」と「場所」と、そして「伝える相手」をしっかり考える必要があるのだ。

2009年11月8日日曜日

音楽から、マネジメントのヒントを探す

今日は、日曜日とあって近くに買い物に出かけた際、駅前広場で、地元の吹奏楽団のコンサートがあった。

「ハリウッド万歳」、「崖の上のポニョ」、「ディズニーメロディー」、「星条旗よ永遠なれ」など、お馴染みのメロディーが演奏された。


もともと、私自身も学生時代に吹奏楽をやっていたこともあり、吹奏楽や交響楽というものが好きだ、というよりも、複数の楽器が奏でる音楽を好むと表現したほうが、正しいかもしれない。

一つ一つの楽器の音色が、その特色を活かし、一つの作品を作り上げる。
多くの人が携わり、一つのものが出来上がるというところに、非常に興味を持つだけでなく、感銘を受けたりもする。

吹奏楽やオーケストラなどは、主旋律、副旋律、伴奏と、それぞれのパート(楽器)が、それぞれの役割を分担しながら、指揮者の指示のもと、一つの楽曲に仕上げていく。これらは、チームでのプロジェクト推進に非常に似ている。


プロジェクトを推進をするうえで、こうしたのようなオーケストラのようなマネジメント以外にも、ジャズのセッションのような、ある程度自由なコラボレーションスタイルのような考え方もある。

前者のオーケストラスタイルは、個々の役割分担を明確にし、「楽譜」という決められたタスクを、ルール通りに進めるイメージ。後者ジャズスタイルは、役割とゴールは明確だが、各々の持ち味を自由に出しながら、最高のパフォーマンスを発揮しながらプロジェクトを仕上げるというイメージ。

最近のIT系のベンチャー企業は、どうやらジャズスタイルを好んでいるようにも見える。

前者も後者も、どちらが良くて、どちらが悪いというものではない。
プロジェクトの内容にあわせて、その場に応じたスタイルをセレクトすべきだ。

しかし、コミュニケーションの高いスキルが求められるのは、後者かもしれない。前者は、指揮者がしっかりしていて、演奏者は楽譜がきちんと読め、演奏できるスキルがあれば良いのだから。

一方、両者に共通するのは、各々のポジショニングが、自身が明確に認識していること。
つまり、役割分担。

音楽を趣味で聞きながらも、こうしたビジネスのヒントになることが、まだまだあるのかもしれない。