2009年12月12日土曜日

今年の漢字、決まる!!

12月も半ば、そろそろ年末の話題が増えてきた感じだ。
年末好例の「今年の漢字」が決定した。

2009年の漢字は、「新」。

政権の「新」…政権が交代し、新内閣が発足。政策、行政が刷新。アメリカでも新大統領が就任。
スポーツ界の「新」…イチロー選手の新記録、ボルト選手の新記録、水泳競技で新記録ラッシュ。
インフルエンザの「新」…世界的に新型インフルエンザが流行。それに伴い新薬が登場。
制度の「新」…裁判員制度、エコポイントやエコカー減税。構想道路料金特別割引制度。未来への「新」…新しい環境技術、世界経済の変化、平和への新たな一歩。新たな時代が始まる予感。

こういう背景で決定したようだ。

漢検「今年の漢字」


こちらのサイトには、1995年から毎年の漢字が掲載されているが、ざっと振り返っても、ネガティヴなイメージの漢字が多いのが、なんとも言えない。


さて、自分自身が振り返って、今年一年を漢字一文字に表すとどうだろう。

あえて選ぶなら「発」であろうか。

自ら「発案」した社名であるアーキレッジ株式会社を設立し、「出発(スタート)」となった年。そして、情報の目利きとして新しいステージでの自分を、積極的に「発信」することとなった年でもあるということで、「発」をセレクト。

来年も大変な時代ではあるが、ポジティブに良い年にしたいものだ。

さて、皆さんにとっての漢字一文字は?

2009年12月11日金曜日

「言葉」の重みを考える

アメリカオバマ大統領がノーベル平和賞を受賞し、昨日、ノルウェーの首都オスロで授賞式があった。核軍縮への取り組みや地球温暖化問題で国際的指導力を発揮したとしての受賞だ。

オバマ大統領は、「正義として持続する平和」というプラハでの演説で訴えている「非暴力の理想」「『核なき世界』を目指す理念」などで評価されている。

しかし、就任間もなく大きな成果が出ていない中での受賞として批判もあるのも事実。演説や姿勢、期待値も含めての受賞であろう。

ノーベル賞公式サイト

一方、国内では鳩山首相が資金管理団体が巨額の資金提供を受けている問題がメディアを賑わしている。

この話題では、鳩山首相が野党時代から同様の事件が発生した際に、「政治と金」について厳しい指摘をしてきた「過去の言葉」が、今になっては、自分に対して向けられることになっている。


この2つの話題で注目したいのが「言葉の重み」だ。


「言葉」とは、「何か」を「誰か」に伝えるツールである。
複数の人間が生活をするうえで、情報の伝達、意思や喜怒哀楽の伝達をするための手段である。

ここでより深く考えてしまうと、大学の研究分野並みの話題になってしまうので、この辺でとどめておくが、「言葉」というものは、使う立場、使うシチュエーションによって、その「重み」が変わってくるものだ。

ビジネスにおいても、商談、方針説明、決議といった場面では、そこでの「言葉」というものの重みが大きくなってくる。

「あの時、ああ言った」「いや、それはそういう意味で言ったのではない」といったことが、多々ある。特に、利害関係に及ぶ場合は、その「言葉」自身が結果を大きく左右しかねないこともあり、論争になる場合もある。


日本語は、英語等に比べて、主語を省略することが多く、非常に曖昧に表現してしまいやすい言語だ。したがって、誤解も起きやすい。また、「読点」「句読点」の位置で、意味合いが変わってくる表現もある。独特の表現で分かりにくいと非難される「国会答弁」や「霞が関文学」と言われる「お役所文書」も、そうした日本語の特徴が表れているのかもしれない。

「重要な場面での言葉」を使用する際には、情報を正しく伝達するために、「日本語の短所」を意識することが重要だ。

2009年12月10日木曜日

見えているようで、見えていないもの。。。

最近見つけたこの動画をご覧あれ。

ストリートバスケットをしている若者が登場する。「白」と「黒」のチームに分かれてボールをパスし合う。「白」チームのパスの回数が何回か、まず、カウントしてもらいたい。





さて、どうだったであろうか?

この映像の中に、バスケットをしていない、あるモノが登場したが、気付いたであろうか?

これ以外のバージョンもあるので興味のある方はこちら。


Do The Test

このサイトは、ロンドン交通局がドライバーに対して「自転車への注意喚起」を促すムービーとして提供している。「注意力テスト(Awareness Test)」である。

人間の思考回路は、複雑に出来ているが、結構、一つのことに集中してしまうと、その周囲のモノが見えなくなってしまう。

考えごとにふけって、モノにぶつかったり、電車を乗り過ごしてしまったりすることは、皆さんも体験したことがあるだろう。


様々な情報を目利きする際にも、同じ思考回路が起きているのかもしれない。

ある事象をきちんと把握し、正確に理解するためには、ある一か所のみを集中したり、一つの視点でのみ観察するのではなく、まず、俯瞰して見極める癖が大切だ。

良く私は、「アリの目」「ゾウの目」「タカの目」を例にすることがある。
ミクロのレベルのアリの視点と、空を高く飛ぶタカに移る視点とでは、同じ野原の風景も全く異なって見える。

プロジェクトを俯瞰したり、問題の原因を追究したり、市場を分析する際にも、こうした視点は役に立つ。

2009年12月9日水曜日

個々の潜在能力を、最大化させる施設!?

「共生型介護」という言葉、今日初めて知った。NHKクローズアップ現代で取り上げられていた。

「共生型介護」とは、高齢者、障害者や子供などが一緒に生活しながらケアをするという新しい介護のスタイルだそうだ。

この介護スタイルのメリットは、老人は子供たちからエネルギーを得たり、子供は温かみ、やさしさを得たりできるのだという。

特に、老人が既存の施設でサービスの受け手だったところ、共生型介護施設においては、老人は「子供の世話」「障害者の介助」といった形で、役割を持つことになる。

この「役割を持つ」というのが、どうやらポイントのようで、認知症などを患った老人が、子供と一緒になることで、自らが元気に歩き回り子供を世話したり、表情が明るくなったりという効果があるのだそうだ。

施設のスタッフは、あくまでも人間関係を上手く作る土台をサポートするのだ。


こうした施設は、今は、13の道県しかないそうだ。
縦割行政等により対応が遅れていて、こうした施設が増えていないのが実情のようだ。


さて、この「老人が役割を持たされる」ということで「失われた能力が回復する」という効果だが、「自分自身が何かに関われる」「頼られる」という人間が本来持っている潜在能力が覚醒されるのかもしれない。


ビジネスにおいても、「まず、役割分担を明確にする」ということが、非常に重要だ。
自分自身が、組織の中でどいういう役割を求められ、どういう責任があるのかを明確にするかしないかで、当の本人のモチベーションが大きく左右する。


我々アーキレッジでは、この「役割分担」というものを非常に意識している。
自分自身の役割が明確でなければ、そもそも持っている潜在能力を正しく最大化できず、企業にとっても決してプラスにはならない。


この「役割分担」を行うに際して大切なことは、「まずは己を知り、そして他を知る」ということだ。
自分自身の「出来ること」、「出来ないこと」を把握する。そして、「出来ないこと」を、どう補うか。それを上手く補い合うことで、強い組織の土台が生まれる。

更に、コミュニケーションの視点でも同じだ。自分自身の強み弱みをきちんと知り、自分自身にあった最適な手法やツールを用いて、そして相手に分かりやすい形で、意思伝達をする。


今日の話題の「共生介護」は、こうした個々の強み弱みを上手く補いながら効果を最大化させる要素を持った介護の考え方なのかもしれない。

2009年12月8日火曜日

大ゲンカ!? バトル!?

「大ゲンカ」「バトル」、こんな言葉が今日のニュースで飛び交っていた。

一つは、本日決定した7兆2000億円の経済対策が閣議決定されるプロセスでの出来事を伝えるヘッドラインだ。民主党の管副首相と国民新党亀井大臣とのやりとり。

そしてもう一つは、名古屋市河村市長と市議会の10%減税修正案においての対立を伝えるヘッドライン。

新聞やネットニュースでは、このような煽った見出しは見受けられないが、政策に対しての論争、議論があるのは確かだろう。逆にあって然るべきだ。


日常の業務でも、会議はもちろん、打ち合わせといった中でも議論が必要な場面が毎日のようにある。しかし、建設的な議論、時間を無駄にしない進め方というものは、なかなか難しいものだ。

そもそも、欧米に比べると、日本人は議論というものに慣れていない。
テレビ番組でも、欧米に比べて日本では少ないのは、そうした表れかもしれない。

日本で有名な討論番組と言えば、テレビ朝日の「朝まで生テレビ」、そしてNHKの「日曜討論」だろう。両番組の進行の雰囲気は、全く異なるが、議事進行のヒントになるものは、時々ある。


会議を円滑に進めるためには、まず、「会議そのものの目的」が明確でなければならない。どこの会社でも数多く見受けられるのが、「会議をやることが目的」になってしまっていること。マネジメント側が、会議をやることで満足してしまっているのだ。これでは、参加させられる側も、モチベーションが低下し、発言も減り、時間だけが無駄に経過してしまうのだ。

まず、「会議そのものの目的、ゴール」を明確にする。ついでに言うと、終了目標時間も明確にしておくことにより、進行にもメリハリがつく。これを参加者全員が意識するためには、「目に見える形で共有する」ことが大切だ。


こうした目的が明確に共有できていなければ、単に自分たち自身の主義主張を言い合うだけになってしまい、最悪の場合、非難合戦に陥ってしまうのだ。

目的やゴールを共有し、円滑に進めるためには中立的、公平に段取り良く振る舞える議長、もしくはファシリテーター(進行役)が必要だ。

さて、今回の国の会合にしろ、市議会にしろ、どのように進行したのだろう。
メディアでは余り触れていないが、結論までのプロセスが非常に気になるところだ。

2009年12月7日月曜日

「流しそうめん型」通信って!?

今日のBSフジ報道番組「プライムニュース」で、「ネットは政治を変えるか」と題して、Twitter(ツイッター)を特集していた。

Twitterは、ミニブログと言われたり、ブログとチャットを足して2で割ったシステムと説明されたりしている。「いま何している」の質問に対して、140文字以内でつぶやきを投稿できるシステムである。

自分の登録している人の「つぶやき」が、タイムラインとして見ることが出来、気になったつぶやきに対してコメントを返せることから、「流しそうめん型」通信とも言われているのだとか。

Twitter





さて、このTwitterは、日本では今年の3月4月ごろから本格的にユーザーが増え始め、現在200万人程度。あっという間に、1000万人レベルに増える勢いだ。

これまでにも、
-2008年:アメリカ大統領選でのオバマ陣営での利用
-2009年1月:USエアウェイズのハドソン川不時着の第一報
-2009年6月:イラン大統領の反政府勢力による声明
-2009年11月:行政刷新会議ワーキンググループ
といったものでTwitterが活躍しているが、番組では、政治や教育の現場での利用も紹介していた。

ゲストとして、民主党の藤末健三議員、デジタルガレージ社の南執行役員、そして慶応大学のキム・ジョンフン准教授が出演。

藤末議員とみんなの党浅尾慶一郎議員のTwitter上での討論、慶応大学での授業内でのTwitterの取り入れなどの事例を紹介していた。大学の授業の利用とは、講義内容についての生徒からの質問をTwitter上でリアルタイムで書き込んでもらい、その場で教授が内容に合わせて講義で補足説明するのだという。
手を挙げて質問すれば良いとも思われるが、大教室等の講義では効果を発揮しているらしい。

インターネットの新しい媒体が登場すると、その多くが、広告や販売促進の視点の「情報の発信」の側面の話がメインになりがちだが、「情報を汲み取る」という視点も、番組では触れていた。慶応大学の授業の事例でもあるように、「1対N」のコミュニケーションにおいて、そのNの多数の中から情報を上手く集められるツールという意味で、将来の可能性を秘めているかもしれない。

インターネットの歴史を振り返ってみても、掲示板やSNSなどのコミュニティでは、誹謗中傷などの個人攻撃、本人なりすまし、情報の真贋といった課題は、過去からあり、今でもこうしたことが運営上の課題として残っている。

技術開発でこうした問題は、一つ一つ解決しているが、情報の真贋というものは、情報を受け取る側の能力にも左右される。つまり、情報を見極める「目利き」の力だ。

ユーザーが、しっかりと「情報を見極める力」を持つことが出来れば、常に自制・自浄機能が働くと、番組ではコメントされていたが、そのベースにあるのは、更に、情報の授受において「相互に思いやる、ハートの部分」こそが、肝心要なのだろうと私は思ったのだった。

2009年12月6日日曜日

モノを持って成し遂げる、、ということとは。。。

地方再生として、外国人観光客の受け入れを積極的に推進しているとして、飛騨高山がフジテレビの今朝の報道番組で紹介されていた。

番組では、旅館田邊の女将が紹介されていた。片言の英語での外国人客への心温まるおもてなし。これが、非常に外国人観光客に評価されているのだとか。たとえ言葉自身が片言であっても、宿泊されるお客様への思いやりにより、その思いが伝わっているのだろう。

旅館田邊

飛騨高山は、こうした旅館だけでなく、町全体が受け入れ態勢を構築している。
片言の英語を話す朝市の「おじさん」から、公共施設のWEBサイトまでが外国人観光客を意識している。

飛騨高山(社団法人飛騨高山観光協会):11の外国語対応

高山市観光情報(高山市観光課):11の外国語対応


番組では、外国人のインタビューがあり、そうした海外観光客からみると、飛騨高山は京都よりも魅力があるらしい。


「ごくありふれた日本」「昔からある自然体の日本」における「おもてなし」を、外国人観光客は求めて来訪している。


以前、このブログでも上野の旅館を紹介したことがあるが、共通するのが「おもてなし」。

「おもてなし」とは、「もてなす」に「お」を付けた丁寧語。
「もてなす」の語源は、「モノ(コト)を持って成し遂げる」という説と、「表裏なし、表裏のない気持ちでお客様を迎える」という説があるらしい。

どちらにしても、相手を思いやる気持ちが必要である。
コミュニケーションを行う上では、基本的なことではあるが、重要なことでもある。

相手を思いやることで、コミュニケーションは円滑になる。
更に、相手のニーズも汲み取りやすくなる。

また、単なるコミュニケーションからビジネスの視点へ移し、思いやりを持ってお客様の視点に立つことにより、新たなイノベーションへと繋げることも可能だ。

「ユニバーサルデザイン」という考えもあるが、これも、こうした思想がベースにある。

「おもてなし」。
実はこの視点こそ、日本が誇れる目に見えない「資産」の一つなのだと思ったりする。

サービス大国日本。
これまでの歴史と文化、そして独特の国民性の中から育まれたこの「資産」を起爆剤として、新たな発展が出来ないかと期待する今日この頃だ。