2010年4月24日土曜日

「オペレーションマニュアル」の取扱

先日の出来事。

コンビニでの出来事だ。
郵便を出すために切手を購入。ついでに、飲み物と食べ物を購入。

まぁ、良くあること。

購入したものが少なかったため、小さな袋に入れてもらう。
そして、代金を支払う準備。で、切手をもらおうと、心待ちにしていると、一向に店員に切手を渡そうとする気配がない。

あれっと思って、あれこれ探してみると、食べ物と飲み物の袋の中に。。
しかも、切手がそのままむき出しで。。

冷えた飲み物の水滴と切手がくっついてしまうことを考えないのだろうか。。


店員は、学生風のアルバイト君。

店長は、指導をしていなかったのだろうか。アルバイト君は何も考えなかったのだろうか。


コンビニには、袋詰めについてのマニュアルは存在する。
しかし、「切手そのものの袋詰め」についてのマニュアルは、恐らく細かくは存在していないだろう。

多くのマニュアルには、「温かいものと冷たいもの」「柔らかいものと硬いもの、重いもの」「濡れモノと乾きもの」などの商品の詰め方は存在する。


あくまでもこれらは、ガイドラインである。このガイドラインに対して、如何に現場オペレーションで、個々の対応に応用するかは、マネジメントする人間の腕の見せ所だ。


若いスタッフには、「個々に決められていないから」ということを主張する者もいる。

オペレーションマニュアルは、取扱説明書というよりも、ガイドラインとして理解すべきである。
ガイドラインは、何を意図しているのか。何を言わんとしているのか。その「核」となる「考え」の部分を理解させて、初めてオペレーションで実際に使える「技」として伝わるのである。

2010年4月23日金曜日

想定出来ていなかった理由を考えるということ。

ここ最近、例年に無い寒さが続いている。
平年であれば、そろそろ日中は摂氏20度程度が普通であるが、今日の最高気温も10度程度。
「観測史上初」という言葉も何度も聞く。

恐らく、「想定していない」「想像出来なかった」ということもあるのかもしれない。

ところで、天気のネタとは全く関係ないが、今日は「想定外」ということに注目してみたい。

さて、仕事を日々していても、「想定していない」「予定と違う」ということに出くわすことは多々ある。

ITの仕事をしていても、「仕様と異なる」「思っていた動作と異なる」「スケジュールとずれる」ということが発生することがある。


このような場面に遭遇した時にどう対応しなければならないのか。

まず、そもそも想定していたもの、予定していたもの通りに修正することが大切ではあるのだが、ここでよく抜け落ちることが一つある。


原因の調査。


原因の究明を疎かにしていると、似たようなことが以降に起きる可能性が高まる。また、事前のリスク回避策も取ることが出来ない。


想定と異なる、予定から外れるというのは、多くの場合はある程度事前に想定できるものが原因となっている場合が実は多い。

簡単な作業モレ、考慮モレ、ヒューマンエラー、単純ミス、伝達ミス、誤解、などなど。

これらのことを、一つ一つ積み上げてきっちりと整理することで、自分自身はもちろん、業務そのものの「質」の向上にも繋がる。

目先だけにとらわれていると、結構面倒に見えるかもしれないが、長い目で見れば、質の向上だけでなく、結構業務効率向上にも繋がるのだ。

2010年4月22日木曜日

「アイデア」と「プラン」が意味するもの。。

アイデアとプラン。ちょっと、この言葉を考えて見る。

まず、アイデアとは。
何かをするについての考え、着想。考え方、観念や思想。更に、漠然とした感じや直感、空想、幻想というニュアンスもある。

一方のプラン。所謂、計画という言葉。
ある事を行うために、予めその方法、手順などを考えること。


さて、何故、この言葉を取り上げたかというと、今の日本の政治の混乱を見ていると、ここにキーワードが隠されているのではないかと感じたからだ。


どうも、マスコミ等に取り上げられている数々の情報が、単なる「アイデア」であり、全くもって「プラン」にはなっていないものが、独り歩きしているのではと思えたからである。

「アイデア」はあくまでも、着想、着眼であり、「策」にはなっていない。
「策」に落とし込むためには、きちんとした裏打ちされた段取りとその予想効果が明確になっていなければならない。

政治家によっては、この部分を注意深く発言している人も、中には見受けられる。

さて、我々のビジネスでも、この「アイデア」と「プラン」というものは、常に意識しておかなければならない。


特にマネジメント層が発する言葉は、この「アイデア」と「プラン」をきちんと使い分けなければならないと私は思う。

「アイデア」は、あくまでも着想であり、その時点では、恐らくどう実行するかと言うところまでは考えられていないだろう。
この「アイデア」の段階で、マネジメント層が言葉を発してしまうと、言葉が独り歩きして、現場は混乱する。マネジメント層の言葉は、それだけ重いのだ。


「アイデア」は、確かに様々な視点、新しい着眼点等から、想像力豊かに溢れ出た方が勿論良い。

その生み出された「アイデア」を、如何に「プラン」に落とし込めるかどうかが、まずビジネスの第一歩だろう。

それが出来て初めて、より多くの人に広く発信できる「情報」になるのではないだろうか。

2010年4月21日水曜日

情報の一元化に立ちはだかる「壁」を考える

今日のニュースで、気になったものを一つ。

消費者庁、届かぬ事故報告 「情報の一元化」看板倒れ(asahi.com)



昨年9月に発足した消費者庁。

その消費者庁に、消費者の生活や安全を脅かす情報を一元的に集約し、被害拡大の防止や注意喚起につなげようという制度を立ち上げたのだった。

その制度が、上手く機能していないらしい。


消費者にきちんと通知すべき情報が、各省庁や自治体に任せてしまっているために、消費者の視点を欠いてしまった判断や、そもそも情報が通知されていないという事態が起きているのだという。


このニュースを見て、「あぁ、やっぱり」という印象を受けたのだった。

消費者庁のこのシステム。昨年のブログでも一度取り上げたことがある。

個人的には、非常に興味を持って見ていた。

このようなプロジェクトは、単に行政だけでなく企業内でも同じようなことは発生することが多々ある。

企業内での、情報を一元化するというプロジェクトで、情報がいっこうに集まらないという場面に遭遇することがある。

これの多くは、号令をかけたけれども、実際の作業を放任してしまっている場合に多々発生する。

「受け口は作ったから、後は皆さん頼みます!」という具合。

これでは、情報が集まらないのも当然である。

情報を、一元的に集めたいのならば、まず、


  1. その目的、意義等を明確にすること
  2. その目的、意義等を明示化すること
  3. 一元化するプロジェクトのコアメンバーが、自ら行動すること
  4. 自ら行動することによって、その目的・意義の共有化を図ること


こうしたステップが必要になる。

さて、今回の消費者庁のプロジェクト。
どこまで、関係諸機関、企業に対して行動をしたのだろうか?

非常に興味深いところだ。

2010年4月20日火曜日

取り違えやすい、「目的」と「手段」。。。

今日、東京国際フォーラムで行われたナレッジマネジメントフォーラム2010に参加してきた。

その中で、みずほ情報総研の吉川氏の講演で印象に残る内容の一つ。

ナレッジマネジメントが成功するか失敗するかのポイント。

それは、2つ。

  1. 最初に目的や戦略を明確にする
  2. ツールについては試行錯誤と細かい修正の繰り返し

なのだとか。


ほとんど失敗する多くの事例が、上記のポイントが実施出来ていないらしい。
確かに。

ITシステム導入においても同じと思われる。

セミナーでは、特に「1」の目的や戦略を明確にすることを繰り返し指摘していた。
つまり、しっかりとした目的や戦略があれば、ツールである仕組みや手法は、その都度変えれば良いということ。(まぁ、投資コストの限界という側面の問題はあるが…。)


ITシステムでもこの「目的」や「戦略」が曖昧な場合が多い。

更に、厄介なのが、「目的」や「戦略」と「手法」「手段」をごっちゃに考えてしまっている場合があるのだ。つまり、手段や手法が目的になっているのだ。


例えば、表面上の使い勝手を変えることが目的になっていたり、機能追加が目的になってしまうことがある。これらは、決して目的ではなく、目的を達成するための手段である。それを、日々の業務に追われるあまり、忘れてしまうのであろう。


ナレッジマネジメントやITシステムの導入は、その効果は非常に見えにくいものだ。
更に、効果が出るまで時間もかかる。こうした特徴からも、最初の「目的」「戦略」を明確にしておかなければならない所以でもある。


「目的」「戦略」は、現場レベルだけで決められるものではない。
経営層レベルとの情報共有が、まず第一歩である。


経営層側は、こうした事業を推進する上での「戦略」や「方針」が、きっちりと末端まで伝わっているか。
そして、現場スタッフ側は、会社は何に常に考えているのか。
お互いが、寄り添い、力を合わせて、共有することが、成功への近道なのだろう。

2010年4月19日月曜日

「Can you follow through ?」

「Can you follow through ?」

さて、この英語。ここ数日のニュースを賑わした言葉。

鳩山首相と米国オバマ大統領との先日の非公式会談での会話。オバマ大統領が沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題に触れての言葉だ。

さて、この言葉、多くの新聞報道では、「最後までやり通せるのか」「きちんと責任を取れるのか」という翻訳での報道の仕方をしている。

まずは、「follow through」という言葉。
久々に、辞書を開いて確認してみたが、「「…を最後まで遂行する」という意味だ。

そして、一方の「Can you」という言葉。

「Can you~」は、中学でも習ったように、「…できるか?」という意味と、「…してもらえますか?」という意味がある。


特に、フランクにお願いする場合は、「Can you~」という表現を良く使うものだ。
お願いする場合は、この他にも、「Could you~」や「Would you~」「May I have~」等があるが、ある意味、格式ばって改まった表現になるが、丁寧の度合いは増す。

さて、今回は、「Could you~」ではないものの、「Can you~」は、少なくとも「~お願いします」というのが正しい表現かなと感じた。

「あなたは~できるのか?」という直訳は、公式の場で、更に一国の大統領の発言する言葉という場面からしても、少なからず「誤訳」のような気がするのは、私だけだろうか?適切な日本語訳としては、「きちんと努力を続けてもらえますか?」というニュアンスなのではないだろうか。流石に、いくつかの報道機関は、直訳を避けてるところもあるようだ。


さて、翻訳での問題として、昨日の夜のフジテレビの情報番組「Mr.サンデー」という番組で、朝青龍のモンゴルでの記者会見の模様の報道も指摘していた。

例の朝青龍の引退のモンゴルでの会見。そもそもモンゴル語でのみ会見をすることを前提としていて、どうしてもということで日本人記者参加OKになったとのことだ。従って、そもそも日本語通訳も急遽手配されたらしく、例の会見の翻訳もかなり誤訳や省略があったようだ。
番組で、当時の記者会見を、2名のモンゴル語通訳を通して検証を行ったところ、相撲協会への批判と言われている部分については、かなりの意味の取り違いがあることが分かったようだ。


さて「翻訳業」というのは、非常にスキルの求められる仕事だ。
それは、それぞれの文化背景、その場の文脈、その人の特徴等によっても、母国語自身の表現も変わってくるからだ。それらをきちんと読み取り、伝達しなければならない。

コミュニケーションを行う際、「言葉」というものは、非常に重要な伝達手段である。
日本語でさえ、上手く情報伝達が行うのはそもそも難しい。
更に、多言語間での情報伝達は、難しくなるのだ。

今回のような内容は、よりセンシティヴな内容であるだけに、翻訳する際は一層の配慮がいるのではないだろうかと私は思う。

2010年4月18日日曜日

古(いにしえ)の知に学ぶ

今日、とある知人との話で、料理の話題になった。

そこで中華料理の「色の5原色」について知ることとなる。
料理の詳しい方は、ご存知かもしれないが、健康を維持するために、バランス良く食品を摂取するために、「青、赤、黄、白、黒」の5色で考えるのだという。


この考えは、中華料理だけに限らず、韓国料理、そして我々の日本料理にも伝えられているようだ。

5色の食材を組み合わせる考え方は、古代中国の陰陽五行説の影響を受けているのだそうだ。「木」「火」「金」「水」「土」の5行は、「青」「赤」「白」「黒」「黄」に対応しているのだ。


例えば、「青(緑)色」は、肝臓の血液循環を促進する食材。疲労回復や免疫力の強化などの作用があるらしい。その「青(緑)色」の食材は、ホウレンソウや枝豆など。

また、「白色」は、胃腸機能の改善にも効果があるのだとか。その「白色」の食材とは、白菜や大根などなど。


さて、そもそも食材には、様々な栄養素が含まれている。しかし、その名前を覚えるのはなかなか難しい。また、覚えたとしても、日々使わないと忘れてしまうこともある。

そうしたことを考慮すると、このように5色に例えて、食品の栄養素を考えさせるということは、非常に効果的だ。


ビジネスにおいても、情報を効果的に伝える際に、「何か分かりやすいものに例える」という方法は、非常に有効的な情報伝達の手法であるのだ。
更に、複数ある場合は、できるだけ覚えやすいようにグルーピングして、絞り込むことも工夫の一つだ。

古(いにしえ)の知識の伝達手法一つとってみても、ビジネスに活用できる様々なヒントが隠されている。