2010年3月27日土曜日

業務は一体、誰のために行っているのか???

今週のニュースを振り返って印象に残ったもの。
それは、民主党の副幹事長をめぐる騒動劇。

ややマスコミが騒ぎ過ぎた感が否めないものの、こうした騒動は大規模な企業でもあるのではないだろうか。

私の率直な感想は、「どちらを見て仕事をするのか」ということ。

今回の騒動は、国民のほうを見て行動する政治家と、上長の顔色を見ながら動く政治家との、対立騒動に見えた。

これは、企業の中でも同様な対立を見ることがある。

お客様のほうを見て仕事をする現場の従業員と、上長の顔色を見ながら動く従業員、特に中間管理職。こうした組織構図は、多々映画やドラマ等でもコミカルに描かれることが多い。織田裕二主演の「踊る大捜査線」も典型例だろう。


現場のニーズは、現場でしかわからない。つまり、お客様のニーズは、お客様に接している現場から集まるのだ。

現場の情報を、正しく、スピーディーに、意思決定する人間に判断材料として伝達するのが、あるべき姿だ。そこに、意思決定する人間の顔色を伺うフィルターが掛かると、正しい情報は伝わらない。結果として、正しい意思決定が行われず不幸な結果に繋がる。


どの職位の人間であっても、どの職種の人間であっても、誰に向かって仕事をしているのかを冷静に見つめて考えることは大切だ。

意思決定が、現場で行えない組織であるのならば、なおさら現場情報が、風通し良くエスカレーションされる仕組みが重要となる。

例えば、現場の失敗情報。多くの場合が、現場からエスカレーションされずに揉み消されてしまう。結果が失敗であったことについて、ついつい責任論に終始してしまうが、本来は原因追究をきっちり行い、同じ過ちを繰り返さないことのほうが重要だ。


これも、誰のほうを向いて仕事をしているのかを考えると、自ずとどうある行動すべきかということが分かるはずだ。


仕事するときの自分自身の姿勢。今一度、考えてみたいと思う。

2010年3月26日金曜日

10数年ぶりの歯医者へ通院。。

数日前から、実は歯痛に悩んでいた。
昔治療した詰め物が外れて、食事をするたびにひどい痛みに悩まされる。

とうとう、我慢しきれず、10数年ぶりに歯医者に行った。


さて、そこでの歯医者選び。
私が現在住んでいるところは、5年前から。

普段、ほとんど病院に行かないことから、病院に関する情報が皆無。
結局、インターネットで調べ、各種クチコミを参考に近くのクリニックに訪問。


クチコミの際に選択した基準は、もちろん無駄な期間、費用をかけないというポイントはあるのだが、「説明」という視点にも注意してせれくとしてみた。


実際に、訪問してみると。。

10年以上、歯医者に訪問したことのなかった私にとって、技術の進歩に驚かされた。
施術台の前には、モニタがあり、様々な治療方法などの説明用ファイルがある。
また、DVDを利用した、診断に関する説明なども行われる。


事前に患者に対して、説明をきっちりとするということは、病院の診療では重要なことだ。

特に、治療行為は患者が一番心配するポイント。
この説明行為がある内で、不安の払拭から、後々のクレーム防止にもつなげられる。


他のクリニックが、最近ではどのようなことが行われているかあまり確認していないが、本日、治療してもらったクリニックは、少なくとも、かなりこの視点には力を入れていることが伺えた。


クリニックにとって、患者は大事なお客様。
お客様に対して、不安の払拭をしなければならないのは、何も医療業界だけでなく、どのような分野でも同じこと。


お客様の立場に立って、何に悩んでいるのか、何が不安なのかを考えること。
これは、どのような業界でも大切にしなければいけない、大事な視点であろう。


さて、早く治療できるのか。。気になるところだ。。

2010年3月25日木曜日

「学ぶ」ことと「教わる」ことの違い。。。

今日の仕事での打ち合わせで、社内研修についての話し合いを行った。

そこで、教える側と学ぶ側の意識の差についての議論になった。

多くの研修カリキュラムだけでなく、一般の教育分野も含めて、この「教える側」の視点と、「学ぶ側」の視点の両方で考えた場合、「学ぶ側」の視点の議論が、非常に欠けているように感じる。

どんなカリキュラムを組み、どのようなタイミングでどう教えるか。。。

これは、すべて「教える側」の視点。

どうして学ばなければならないのか、どう学ぶのか。。。
「学ぶ側」の視点。

視点を変えてみると、同じようことだが、実は少し違う視点で考えなければならないことが浮き上がってくる。「学ぶ側」の視点の中に、今企業が抱える課題や、新たな人材育成手法などの発見が隠されているのではないかと、私は考えている。


例えば、「学ぶ側」がこれから修得することに対して、どうゴールを設定するのか。どうプロセスを設定するのか。。
自らイメージできるか否かで、その達成確度は大きく変わる。

特にプロセスの設定は、教える側の視点では、学ぶ側にとっての適切なゴール設定は出来ない。
人間は、十人十色。
学ぶ側が個々のキャラクター、能力、スキル、そしてその時の状態によって左右されるからだ。

さらに一番のポイントは、学ぶ側自身が、自分を客観的に把握できるかということである。

自分自身をきちんと理解する。
自分自身はどうあるべきかを常に考えられる。

それがきちんと理解し認識したうえでなければ、適切な目標設定も行えず、無謀な取り組みになりかねないのだ。

自分自身を客観的に把握出来るか否かは、常に「教え育まれる環境を他人に求める」のではなく、「何事にも、自ら学び問う姿勢」から生まれるのだと思う今日この頃だ。

2010年3月24日水曜日

現代版「丁稚」で、技を磨く。。。

最近聞きなれない言葉、「丁稚(でっち)」。
職人や商品などの家で滅私奉公し、雑役として使われている少年のことであるが、これを会社の研修制度として取り入れている会社が、先日テレビで紹介されていた。
神奈川県にある秋山木工という会社。

有限会社秋山木工


職人研修制度として、WEBサイトでもきちんと開示されている。
どうやら、ここを卒業した研修生が、どんどん「弟子」として活躍しているようだ。

入社後4年間は寮生活。男女の分け隔ても無く、入社後は丸坊主が規則。それだけの本気になって仕事を学ばなければ一人前の職人にはなれないということだ。もちろん、恋愛関係はご法度とのこと。

早朝早起きし、朝からマラソン。挨拶はもちろん、木工所周囲のゴミ掃除をするなど、木工の技を磨く研修だけでなく、職人としての「心得」を修得することを、非常に重視している。


社長の願いとして、「常に人に気をつかう人であってほしい」というコメントがあった。
これは、お客様が何をして欲しいのかわかる人間であって欲しいというとのことだ。


私自身、「人に気をつかえられるか」というのは、どのような業種、職種であろうとも、日々の生活で、当たり前のことであるし、大切なこと。

モノづくりである場合、製作をしていると、作ることに熱中してしまい、中々お客様の顔が遠くになり見えなくなりがちになる。そうした意味でも、秋山木工の社長の社員教育の方針として、主眼に置かれているのだろう。


仕事をするうえでは、「技」「知恵」、そして今回の「心(ハート)」の3つが揃ってこそ、初めて、正しいスキルの身につけ方が完成するのだと、私は思う。

2010年3月23日火曜日

次世代型 「書式フォーマット」を考える!?

「フォーマット」という言葉。

コンピューターの初期化ということではなく、ここでの意味は、形式や書式。提出する書類の様式のこととして使いたい。


社内の業務改善のお手伝いをしていると、往々にしてこの書類のフォーマットについて接することが多い。業務を円滑に、且つ、正しく情報を収集するために、様々な帳票類を作成する。


社内だけでなく、役所関係の申請についても、星の数ほどの様々な帳票類が存在する。
ここ数日、私は役所関係の帳票類に接する機会があるのだが、IT技術がここまで発展してきているにも関わらず、帳票類については根本的な部分は、あまり進化していないなぁとつくづく思う。

これは、役所関係の帳票だけでなく、社内の各種帳票類についても同じこと。
未だに、「紙ベース」の発想から脱却しきれていないのだなぁと思うのだ。


例えば、別々の用途、異なる提出先の場合など、毎回同じ情報を異なる「フォーマット」で入力しなければならないことが多々ある。

コンピューター、特にデータベース的な視点で考えると、同じ情報を取り扱うのならば、一元的に管理をすべきであろう。

情報内容そのものが新しく更新された場合、それぞれを更新しなければならなくなる。同一情報が、複数個所で管理されることにより、情報の正確性が保たれなくなる危険性が高まる。


これこそ、セクショナリズムの弊害なのではなかろうか。
過去は、それでも対応出来た時代かもしれないが、電子・通信技術が発展した今の時代としては、情報そのものを主軸としたマネジメント体制の構築が必要であろう。

企業にはどのような情報が存在し、その情報をどの部署に対して使用させるか、させないかということを考える、従来の部門を横断してマネジメントするような視点が必要なはずだ。


そういう視点のマネジメント体制が構築されて、初めて「紙ベースの帳票」からの脱却が行えるのかもしれない。

2010年3月22日月曜日

「改善」と「改革」。。。

「改善」「改革」と言う言葉がある。

最近の政治関連のニュースでも、この言葉がキーワードだろう。
民主党にしても自民党にしても、組織に対しての「改革」「改善」を目的とした意見の主張が引き金となって、騒動が起きている。

これは、何も、政治だけの世界ではない。
我々のビジネスでも、「業務改革」「業務改善」として、日々課題として取り組まなければならない場面に出くわす。

私が、以前勤めていた会社では、毎週「業革(業務改革)会議」として、全従業員召集して実施していたことを思い出す。

しかし、こうした「業務改革」「業務改善」は、スローガンのみ掲げられ、中々推進出来ないことも、非常に多い。「改革」や「改善」は、文字通り「改め、良くする」ため、痛みも伴う。意識して取り組まねば、見えない抵抗にも合う。そして頓挫してしまうのだ。
特に新しいシステムを導入するとなると、ほぼ100%、既存の業務とは勝手が変わり、「わざわざ新しいものにしなくても、現状維持で…」という見えない抵抗にも合う。

また、現場からの改善提案に対して、上層部で無視される場合さえもある。


「改善」や「改革」を上手く推進するためには、一番大前提の「お題目=ゴール」の共通認識が重要だ。これを、まずは共有しなければならない。

そして、上層部と現場が同じゴールに向かい、それぞれの役割を再認識し、「より良く」するための施策を、お互いの立場のお互いの視点で「ぶつけ合う」ことが大切だ。

どちらかのパワーバランスが、少しでも崩れると、絶対に成功はしない。
そのためには、お互いの強い信頼(=絆)が重要になってくるのだが。。。

2010年3月21日日曜日

現場の情報は、コミュニケーションから。。

昨日に続いて、今日も流通・小売ネタ。

ここ数日、いくつかのテレビ番組で紹介されている百貨店。その名は、ダイシン百貨店。東京都大森にある。

ダイシン百貨店


この百貨店、今の不況下にも関わらず5期連続の黒字。

まず、ダイシン百貨店の特徴は、何といっても品揃えの豊富さ。
なんとハブラシでも300点もの取り揃え。商品全体で約18万アイテムにもなるらしい。
お客様が欲しいものは、何度も来訪してもらうためにも、ニーズのあるものは積極的に仕入れているのだという。

さらに、70歳以上の年輩のお客様、妊娠中のお客様には無料で配達ものするのだという。しかも、応対した従業員自らが配達を行う。

そして、もう一つユニークな取り組みが、お客様同士のコミュニケーション。店舗を地域の交流の場と位置づけているのだ。お客様同士がコミュニケーションを取れるように、イベントを開催などもしている。

ダイシン百貨店のこだわり。それは、
「モノを安く売るだけでなく、サービスを上げるだけでなく、お客様とのコミュニケーションの場として大切にする。」とのこと。


安値大量販売やネットショッピングの台頭により、従来と変わらぬ方法では苦戦を強いられている企業も少なくない。

そんな中で、フェイス・トゥ・フェイスの商売の原点は、やはりコミュニケーション。
お客様のニーズを、汲み取る最前線は、やはりこのコミュニケーションからだ。
レジのPOSデータといったものからだけでは、限界がある。

「商い」の原点は、やはり人と人との「相対」があってのこと。

どんなにインターネットなどの情報ツールが革新的になっても、人と人の直接のコミュニケーションから得られることに勝るものは、今のところないと私は思う。

ITツールを使う際には、常にこうした視点を忘れないようにしていたいものだ。