2009年12月5日土曜日

同じ一つの屋根の下で。。。

今、シェアハウスなるものが増えてきているらしい。
今朝のNHKの経済番組で特集されていた。

シェアハウスは、ルームシェアとも言ったりするが、一つの家や建物に、赤の他人が共同で生活するスタイルのことだ。

私自身、アメリカでシェアハウスというライフスタイルを楽しむ知人もいたが、最近は日本でもこうしたものが広まってきているようだ。

また、そうした物件ばかりを扱う不動産会社もあらわれているようだ。

テレビでは、女性用シェアハウス物件のみを扱う女性社長がゲストとして出演していた。

東京ガールズ不動産

こちらの女性社長、自身の年齢も若く、自らも内装やインテリアを手掛け、居住する女性と同じ目線でリフォームしたうえで、シェアハウス物件を提供しているのだそうだ。


こうしたシェアハウス物件であるが、住み手がつかない中古戸建てや、福利厚生施設見直しにより手放された社員寮などを、再生する形で提供している。

一方、住み手も、ワンルームマンションよりも、家賃を抑えられる他にも、開放的な空間を得られる等のメリットがある。

また、一人で居住していないため、「温もりを感じられる」とか、「仕事以外の交友関係が広まる」といった無形部分のメリットも、居住者からの声としてあるのだという。


昔の日本には、こうした共同生活もあったようだが、最近では「個」が中心。
「隣の住民も良く分からない」というような、周辺との関係も希薄になる一方で、こうした「つながり」「絆」「温もり」へのあこがれが増えてきているのかもしれない。

日常生活を通しながら、フェース・トゥ・フェースでの、居住者同士のダイレクトなコミュニケーションによって、こうした「つながり」「絆」「温もり」が生まれてくる。

「名前もわからない」「顔もわからない」人とのコミュニケーションが、インターネット技術によって増える一方で、「血の通った」コミュニケーションの大切さが、今、もう一度見直されているのだろう。

2009年12月4日金曜日

小いさな鳥に、異変が起きている・・・!?

小さな鳥に異変が起きているらしい。
その異変とは、「くちばし奇形」。

ショッキングな話ではあるが、今朝のテレビ朝日系列の情報番組で特集していた。

この小さな鳥の異変が発見されているのは、北海道の最南端。松前町白神岬というところ。ここでは、環境庁から調査受けている調査員が、定点観測で鳥の様子を観察しているのだ。

調査によると、くちばしの奇形が発生しているのは、2001年以降発生しているのだそうで、毎年3羽、4羽、5羽、6羽などの数で推移している。調査対象が数千単位に対して発生しており、割合としては0.5%前後なのか?!

こうした奇形は、日本だけでなく、アラスカやガラパゴス諸島でも発生しているらしい。
ガラパゴス諸島は、世界遺産に指定されたのち、多くの観光客が訪れ、その影響によるごみ処理問題を抱えている。そのゴミの処理が現在は「野焼き」となっており、ダイオキシン等も含まれると想定され、そうしたところから発生しているのかもしれないとのこと。
発見されている個体数としては、数羽だが、産卵から成長になるまでに生き残れなかった個体も想定されるため、発生数はかなりの数になるのではとのこと。


さて、この問題そのものも非常に気になるところだが、こうした「小さな変化」に敏感になることは、情報を目利きする際にも、大切なことだ。

ビジネスにおいても、お客様の反応の変化、製造ラインの変化から、部下や社内のちょっとした様子の変化などから、潜在的に起きている問題を、早期に察知することができる。

事象を、ただ漫然と傍観しているだけや、アウトプット化された結果数値のみだけの評価だけでは、こうした小さな変化は見落とす可能性が非常に高くなる。

ところで「ハインリッヒ」の法則というものがある。

これは、1件重大な事故・災害の背景には、29件の軽微な事故・災害、300件のヒアリとすること(いわゆる「ヒヤリ・ハット」)が潜在的に隠れているという法則だ。

目に見える事象は、水面下で様々なことにリンクしていることがほとんどである。

こうした小さな変化にも、きちんと目を向けながらマネジメントすることも、業務オペレーションにおいては重要だ。

2009年12月3日木曜日

美少女キャラで、町おこし!!

秋田県羽後町(うごまち)。

ここが、今、面白い方法で町おこしをしているのだそうだ。

その町おこしの方法とは、「美少女キャラ」。
昨日のNHKクローズアップ現代にて特集されていた。


大きな地図で見る

美少女キャラのイラストをベースに、お米の「あきたこまち」、地酒など、地元特産商品の開発から、イラストコンテストなどのイベントを開催し、町おこしをしているのである。

町おこしin羽後町

『スティックポスターin羽後町』応援中!

(株)スタジオいなご…美少女イラストの企画制作している会社


発起人は、20代の青年。この町の出身で東京に上京後、自分の故郷を何とかしたいという熱い想いから、このプロジェクトを立ち上げたのだとか。

こうした美少女キャラを好む多くの若者が、この町に押し寄せている。

もともと、こうした美少女キャラを目当てに訪れていた若者たちが、最近では、都会では見ることのできない日本の原風景に惹かれて訪れているのだそうだ。


さて、この番組で印象に残ったのが、「地元の若者」のインタビューでの言葉。

地元の若者曰く、こうした多くの若者が、自分の生まれ育った田舎町を都会からわざわざ大挙して訪れるのを見て、「自分の生まれ育った所に、こんなに誇れる場所があったのだと、改めて発見させられた」とのこと。

「自分の生まれ育った、こんな田舎町なんて…」という、自虐的な思いが、彼らによって心を動かされたのだ。

そんな地元出身の若者も、今では、彼らと力を合わせ、イベント運営のサポートや、新商品開発の交渉に奔走している様子。


自分たちの「良さ」、「強み」というものは、なかなか自分たち自身で把握することは難しい。

第三者に客観的に評価してもらったり、自分自身の立場が変わって、初めて認識できるものだ。

「日本の良さ」というものも、実は、海外に身を置くことで、初めて気付いたりする。
日常生活当たり前になっていることなどが、突然海外で不便な状態に陥ったときなど、初めて、その当たり前を改めて感じたりする。


「自身を客観的に認識する」というのは、日常だけでなくビジネスにおけるコミュニケーションでも重要なことだ。
「視点を変える、相手の立場になり切る」という習慣を、日ごろから意識しておくことが、重要だ。

2009年12月2日水曜日

メタルバルーン、金属風船!?

金属製の風船?

金属が膨らむ?

そう、金属が膨らむのだそうだ。
この金属を加工する技術を専門用語で「油圧塑性技術」と言うらしい。

これは、鋳造業等で良くつかわれる金型を用いるのではなく、金属板に対して、液体や空気を圧力計算しながらポンプで注入し、その圧力により膨らませ所定の立体的な曲面を得る技術なのだとか。

数日前に、テレビでこの技術で特許を持つ、株式会社一村製作所を取り上げていた。

株式会社一村製作所


上記WEBサイトでは、冒頭で紹介した「金属製の風船」のような、数々の「珍品」を紹介している。


さて、この特許にまでなっている「球形型」の加工技術、実は、従業員の失敗から生まれたものだとか。

油圧塑性技術で、とある商品加工を行っているときに、圧力の計算を間違えて、球体のものが生まれたのだとか。


失敗は、そもそも避けたいものであるが、起きてしまうのも事実。

大抵の場合、原因究明にフォーカスされるよりも、どちらかというと責任追及などのほうに焦点が絞られやすい。

責任追及は勿論必要かもしれないが、失敗してしまった原因、その背景から学べることが多いのも事実である。

一村製作所の例は、その典型例。

業界は変わるが、航空業界でも失敗情報を非常に意識している。
特に、乗客の命を預かる旅客機に、整備不良や操縦におけるヒューマンエラーなどがあっては、悲劇に繋がってしまう。

航空業界では、失敗情報をきちんと報告させることを、人事評価に取り入れたりもしている。


文字通り、「失敗は成功のもと」。

失敗は、単に失敗に終わらせるのではなく、底に至ったプロセスを整理し、分析をきっちりと行い改善に繋げることで、情報をより「活きた情報」としての資産に変えられるのだ。

2009年12月1日火曜日

解決策は、自ら探す?!

首都圏で鉄道を利用していると、毎日どこかで、人身事故や到着遅延に巻き込まれる可能性が高い。


今日も、JR東日本管内での総武線や京浜東北線、湘南新宿ラインなど複数の路線で遅延が発生していた。
首都圏は、複数の路線が関係し合っているため、一つの路線に問題が発生すると、たちまち複数の路線に影響してしまうのだ。

そうした時に、いつも気になるのが、車内や駅構内のアナウンス。

「◯◯線は、人身事故のため、ただいま運転を見合わせています」やら、「◯◯線は、信号トラブルのため、◯◯分の遅れが出ています。」といった具合い。


基本的には、現在発生している状況説明だ。

たまに、その状況説明も、ままならなかったり、車内と駅構内とで、食い違う場合もたまにある。


さて、情報の受け手である乗客にとって、こうした現在の状況説明の情報は、事態を把握するために、まず第一に欲しい情報だ。「何が起きているのか」という不安や苛立ちを抑えるためにも、状況を説明することは重要だ。

で、その後。。。

乗客が欲しい情報というのは、「次に、どうしたらよいか」という解決策だ。


「どの路線は、通常どおりなのか」とか、「どうしたら迂回が出来るのか」というアドバイスが欲しいのだ。
路線図や周辺地図が頭の中に叩き込まれている人は、問題ないと思われるが、初めて訪れている人、電車に不慣れな人にとっては、こうした際に解決策が無いと、途方に暮れてしまう。


こうした「解決策情報の提供」という視点では、車内や駅構内のアナウンスのタイミング、情報量、そして各種インフォメーション端末での情報提供力は、まだまだ未熟に感じられる。

情報ツールの多様化が進む一方で、こうした突発的に発生した状況に対して、その状況を解決する方法、対処法などの情報提供の仕方は、まだまだ発展の余地が沢山あるように思える今日この頃だ。

2009年11月30日月曜日

「街をぶらつく」ことから、新たな発見をする!?

今日は、打合わせと打合わせの合間に、比較的時間があったので、大型書店に立ち寄った。

書店をぶらぶらすることは、そもそも好きで、週に何度となく通っている。

新刊はもちろん、何かの問題を抱えているときに、解決のヒントになるものを、発見できたりする。

私の書店のぶらつき方は、一つ。「くまなく、端から端へ、舐めるようにぶらつく」。

舐めるようにぶらつくことにより、そこから、いろんな発見をすることができる。

新刊本からは、世相のニーズ、話題などを感じ取ることができる。また、週刊雑誌系からは、見出しから、より直近の最新の話題をキャッチアップできる。

書籍の「帯」も面白い。どんな人が推薦しているのかによって、その推薦人の興味の範囲、ジャンルなども垣間見える。

また、書店毎に、取り揃えられている品揃えにも違いがあったりする。そこから、そのエリアの客層や地域特性を伺い知ることができる。

ターミナル周辺、住宅地、学生街、ビジネス街。。。。その街の個性が出ているのだ。

また店内目を向けてみると、エンドと呼ばれる、棚の端の使い方、平台(ひらだい)と呼ばれる、平面の棚の使い方、POPと呼ばれる手書きの商品紹介などをみると、書店ごとに個性があって面白い。

意識せずに買い物をしていると、ただの買い物に終わってしまうが、視点を変えることで、楽しみ方も変わってくるものだ。

これは、オンライン書店では、絶対に味わえない楽しみ方だ。

情報の目利き的には、「何故だろう」という意識を常に持ち続けながら、ぶらぶらしていると、新たな情報の発見に繋がったりするのだ。

2009年11月29日日曜日

「オープンイノベーション」って。。

「オープンイノベーション」。最近、このようなキーワードを目にすることが多くなっている。

「イノベーション」とは、「変革」や「刷新」「新機軸」というような意味合い。企業における「商品サービス」「組織」「人そのもの」を新しいアイデアや新しい価値観で、刷新していくことにこの言葉が使われる。

これまでのこうしたイノベーションは、企業経営において蓄積されたノウハウ、知恵などから生まれてくるのが一般的。

しかし、市場や顧客ニーズが多様化し技術発展のスピードも速く、自社技術のみで製品開発を推進することが難しくなっている。

そうしたなかで、異分野や他社や他の組織の技術の資源を活用して、新しい事業を効率的に実施することが、考え始められているのである。

こうした資源とは、社内に蓄積した「技術力」をはじめ、人材、組織それぞれの力も含まれる。


最近、大田区ではこうした経営資源を持つ大田区内の中小企業と、大手企業のマッチングを行ったりしているそうだ。

オープン・イノベーションマッチング・イン大田


この様子は、テレビでも紹介されていた。

ここに参加する大手企業の担当者は、「参加すること自体、自社の技術開発の方向性を開示しなければならないリスクはあるものの、今はそれに囚われていては、時代に取り残される」とのこと。

中小企業であっても、ノウハウ・技術を持っているにもかかわらず、そうした「ビジネスの宝」を、上手く活用出来ていない会社が数多くあるはずだ。

更にそうした、自社のノウハウ・技術が属人的になってしまっているところも少なくない。


組織力を高めるためにも、まずは、自社内でのノウハウ・知識を、組織内で可視化させることが第一歩だ。

今の厳しい時代だからこそ、「量」ではなく、「質」「中身」にも目を向けたいところだ。