2009年12月19日土曜日

サンタクロースの服の色は?

今日、夕方から仕事で打ち合わせがあったが、少し時間があったので、久しぶりに打ち合わせ場所近くの銀座界隈を探索してみた。

既に、クリスマスも目前。通りは、華やかなイルミネーションで彩られていた。

週末は、銀座の大通りは歩行者天国。そんな中で、写真のような光景に出くわした。




こちらは、高級ブランド「dunhill」店舗前。クリスマスでサンタが店への誘客に一役買っていた。

ところで、このサンタクロース。

写真を見ると黒っぽいが、実は濃い緑色の服を来ている。諸説はあるものの、サンタクロースの服は、元々、この緑色、もしくは茶色っぽい色が元来のサンタクロースの姿だと言われている。

一部地域では、過去から現在の赤色の服もあったそうだが、かの有名な清涼飲料水メーカー「コカコーラ社」が、自社のコーポレートカラーを使用してブランディング活動をするために、赤いサンタクロースを用いて宣伝活動を行い、これが全世界的に広まったとされている。

今では、「サンタクロース」=「赤と白」というイメージが当たり前のように、焼き付いてしまっているのだ。

人間の「イメージ」というものはすごいもので、このように刷り込まれてしまうと、それが当たり前になってしまうのだ。いわゆる、「思い込み」だ。

サンタクロースの服の色のようなこと以外にも、意外に「当たり前」と思っているものが、実は「元々は全く別物」というものが多いのかもしれない。

今は情報が氾濫する時代、その情報を、時には客観的な視点にたって、元々の意味や由来、歴史的な背景などを調べてみるのも、情報リテラシーを高める一つの手段だと言えるだろう。

2009年12月18日金曜日

「ゆとり世代」と言われる若者たち

「ゆとり教育」という政策が取られて、早十数年。
今日のNHK「特報首都圏」(関東ローカル)という番組で、「“ゆとり”と言われる若者たち」と題して特集していた。

週5日制、総合学習といった大幅なカリキュラムの変更が始まったのが1992年。当時小学1年生として入学した世代が、来年の4月に社会人1年生となるようだ。

この世代は、小学6年生の時代にインターネット普及率が50%、高校1年生の時代には、更に60%を超えるなど、情報インフラの発達とともに育った世代である。

番組では、この「ゆとり世代」と言われる世代の特徴を、立教大学の准教授が次のような形でまとめていた。

  1. 浅いコミュニケーション
  2. 失敗を極端に恐れる
  3. 言われたことしか出来ない。

就職活動の指導を通してこのような特徴があると述べている。

「個性の尊重」=「大切に育てられる、丁重に育てられる」
という図式で育てられ、思い切ったことができなくなったのだとか。

つまり、家庭や学校で怒られたことがないことが多いとされるこの世代。失敗を起こしたくないので、聞かなくても良いのに聞いてしまう。自分で考えると、失敗することに怯えてしまい、前に進めなく動けなくなるのだそうだ。

また、一方では、コミュニケーションをとる手段の幅が広がる一方で、人間関係自身が、浅く薄くなっているとも指摘。

彼らは、中学生から携帯メールで育ってきており、メールが、目や口のような重要な手段。電話は、かけるタイミングによっては相手に迷惑になったりして嫌われたくないということで、あえて無難なメールでコミュニケーションを取ってしまうのだとか。

さて、こうした動きはゆとり世代だけではなく、今の社会全体も同じような動きになっているのではないかと思えることが多々ある。

番組では、受け皿の企業側の教育にもフォーカスを当てて紹介していたが、そこでのポイントは、「褒めて育てる」という視点から、徐々に「叱って育てる」という視点を重視しているのだという。

そもそも、叱られることに慣れていない。上司に怒られると、自分を理解してくれていないとして会社を辞めてしまうのだとか。

私が思うに、これは、コミュニケーションのスキルが低下してしまったが故の結果ではないかと考えたりする。

メールに代表されるように、「相手の立場」を余り考慮しなくても、メッセージを発信することが出来るような時代になった。

情報コミュニケーションにおいて、「相手の立場を考える」というのは、非常に大切なことだ。相手に、如何に正しく伝え、理解してもらうためには、しっかりと相手のことを知らなければならない。


通信技術の進歩がある一方で、その技術を使う人自身のスキルアップも忘れてはならない時代になってしまったのだろう。

2009年12月17日木曜日

適正な価格って?!

最近、「値ごろ感」という言葉が気になることがあった。

そもそも、「ねごろ(値頃)」という言葉は、

ね‐ごろ【値頃】 
[名・形動]品物の値うちに相応した値段であること。また、買うのにちょうど手ごろな値段であるさま。「―な(の)品」「―感」

という意味ではあるが、株取引などの金融用語としてもよく使われる。

英語では、「a reasonable [moderate] price」。

また、「おまけより割引して欲しい」(徳田 賢二 著)という経済心理学の書籍では、「値ごろ」の方程式として、

「 値ごろ感 = 価値 ÷ 費用 」

と記されている。

下の写真は、つい最近、近くのスーパーで思わず手にとってしまったもの。




「イタズラ」ではなく、本当に売られていた商品である。

「70%引」という表示。私自身が学生時代にスーパーでのアルバイトで、値札シールを作成する機械の使い方に慣れるために、遊びで作ってみたことがある表示。
はじめは、目を疑ったが、何度かこの表示の商品を見たので、意思をもって、売っているのだろう。

デフレが進み、値引き競争が進んでいるが、このような割引率を見てしまうと、本来の値段そのものはいくらなのか、という疑問が湧いてしまう。

つまり、正規の値段に対しての「信頼」に揺らぎが生じてしまう。

「70%引」というシールそのものには、「正規の値段に対して70%割引する」という情報だけでなく、その情報に付随して、商品そのものへの信頼、信用、という目に見えない情報も伝えているのだ。

常識としてイメージできるのは、「50%」「半額」というのが想定の範囲内。これを超えてしまうと、「安くてうれしい」という半面、「何か問題があるのでは?」「大丈夫なのか」といったネガティヴなイメージまで生じてしまう。

モノを売り切り、廃棄商品を減らすということは、非常に大切であるが、同時に、売る側や商品に対する「信用」「信頼」という視点も、大切な事である。


情報やメッセージというものは、いろんな形でで伝わるものである。

「値ごろ感」も、そもそも期待していた感覚に対してあまりにも大幅にぶれると、「驚き」か「不信」かどちらかに、大きく針が触れてしまうのだ。

たかが、値札一つと思われるかもしれないが、一つ一つの積み重ねが、無形の価値を左右する大きな要因の一つにもなりかねないものであることだと、注意する必要があるのだと私は思う。

2009年12月16日水曜日

楽しんではいけない、「伝言ゲーム」!!

最近、自宅で工事があった。都合で、その工事の開始時間を業者にお願いしていたのだが、実は上手く伝わっていなかったというエピソードがあった。

どうやら、曖昧に伝わっていたようだ。

さて、この工事、実は多くの業者が携わっている。

受注元を筆頭に、電気工事や、左官屋さん、塗装屋さんなどがチームで担当する。
ここで、上手く情報が共有されていなかったようなのだ。


こうした複数でのチームプロジェクトは、建設業や大規模なシステム開発等では、我々の周囲でも構築することが多い。また、受託プロジェクトでも、再委託、再々委託などされていれば、自ずと複数でのプロジェクトになってしまう。

こうした複数名のプロジェクトで動いていると、どうしても「伝言ゲーム」が発生してしまう。

小学校の時代に、よく「伝言ゲーム」なるものをした。昔のテレビ番組でも、「伝言ゲーム」をモチーフにしたものが沢山あった。

「伝言ゲーム」では、最初の人が話した言葉が、最後の人にどのように伝わったか、その変化を楽しむのだが、ビジネスではそうは行かない。


情報を人を介して伝達すると、必ずそこに介在した人のフィルターなるものが入ってしまう。これは、意識していなくても入ってしまうものだ。

情報を伝達する際に、まず、情報をきちんと分解して、「事実」と「意見」というものを見極める必要がある。この「事実」が、たまに「意見」や「解釈」によって歪曲され、見えなくなってしまうのだ。聞き手も、ここを意識する必要がある。

さらに、より的確に情報を伝えるためには、「口頭」以外の媒介手段だ。ドキュメントで表される「文字情報」である。

こうしたドキュメント化して情報を伝達することは、単に口頭で伝えるよりも、非常に面倒でもあり非効率かもしれない。

しかし、「漏れ」「抜け」「歪曲」などのリスクを考慮すると実施した方が結果的に良いことでもある。

「ムダ削減」「合理化」「効率化」などの言葉があり、今の日本の政治でも、こうした視点が注目されている。

しかし、こうした言葉に囚われてしまいがちな中でも、「必要な非効率」という視点で考えなければならないものも、あるのではなかろうかと思う今日この頃だ。

2009年12月15日火曜日

「始点」と「終点」を考える。。。

今日、仕事の色んな場面で、「始点」と「終点」という言葉が、何度も頭をよぎった。

この「始点」と「終点」という言葉。昔、代数幾何や物理の授業でよく使っていた言葉であるが、私は仕事上で、「スタート」と「ゴール」、「原因」と「結果」という意味合いで使っている。

実は、この発想はビジネスに限らず、色んな場面でも重要な視点だ。

例えば、「山登り」。

登山する山を決定する。どれぐらいの標高があり、登山口から山頂までに到達するための道のりを考える。そして、登山に必要な、テントや防寒具、食料品に地図、コンパスなどのツールに到るまで、持参するものを検討する。実際に登ることを想定し、自分の足のペースも考えなければならない。全て、段取りだ。

もっと身近な例であると、「買い物」。

ウィンドウショッピングならともかく、日常品をいくつかの店をハシゴして買い物する場合は、最初にどの店に行って、最後にどの店で終了するかなどを検討する。段取りの良い賢い主婦は、値段のチェックの順番もしっかりすることだろう。


話をビジネスに戻そう。

この「始点」と「終点」は、どちらも重要だ。
冒頭で代数幾何という言葉を用いたが、ベクトルを描くためには、「始点」と「終点」が必要であることを、授業で習った。つまり、直線を描くためには、「始まりの点」と「終の点」が明確にならなければ、描けない。

ビジネスでも同じく、方向性をきっちりと決めるには、この「2つの点」が重要だ。

ビジネスで、多く見受けられるのが、このどちらかの点が、曖昧になってしまうということだ。

「そもそも、何が問題だったっけ?」とか、「目的は?」という会話が飛び交いながら軌道修正したりする。

会社の戦略やプロジェクトなどの方針の決定というレベルから、会議の議事進行、打合せの段取り・時間配分、そして、提案書や報告書のドキュメントの作成に至るレベルまで、この考え方は有効だ。

また、情報を上手く現場から組み上げ、引き出す際にも、「始点」と「終点」を相手と共有することで、より深くヒアリングできる。ここを明確にすることで、お互い共感できるからだ。

「始点」と「終点」を、押さえる。。。
簡単で、シンプルなことが、非常に奥深く、かつ、重要なことだ。

2009年12月14日月曜日

3D映像で、何を伝える?!

本日のNHKクローズアップ現代で、「3D映像がビジネスを変える」と題して3D映像のビジネス利用を特集していた。


この3D映像だが、最近の映画でも増えてきている。
今年のアメリカで公開された作品のうち、19本が3D映像。更に来年は約50本が予定されているのだという。映画館離れが進む中で、3D映像が増えたことにより、映画館の入場料収入も10%増に繋がっているらしい。

そんな中、来月公開される、ジェームズキャメロン監督の新作「アバター」も3D映像の映画だ。

映画「アバター」


ジェームズキャメロン監督は、CGをふんだんに使用して描かれた映画「タイタニック」の監督でも有名だが、この「タイタニック」を撮影した後は、3D映像の映像表現に取り組んでいたらしい。

映画撮影のためのカメラの開発にはじまり、NASAの技術までをも取り入れた観客用のメガネ開発まで取り組むという「力」の入れよう。

一方、家電メーカーも、最近では3D映像に力を入れているらしい。

先の10月に千葉・幕張メッセで開催されたCEATECでも、3Dテレビが多数参考出品していたのを記憶している。
最近では、韓国メーカーに薄型テレビのシェアを奪われる中、日本メーカーは、ここぞとばかり、来年に向けて3Dテレビの投入し、巻き返しを図る戦略を取っている。来年の冬季オリンピック中継も3D映像での撮影が準備されているらしい。


ところで、情報の目利きとして、こうした開発競争を見ていて、いつも気になるのが、ハード先行でソフト面がどうなのかというところ。

家電メーカーも、アメリカに研究所を設置するなどして、単にテレビの開発だけでなく、撮影用のカメラ、保存用メディアから映像ソフトの開発に関してトータルで取り組んでいるのだとか。

3D映画は、非日常の空間で映像体験をする、そしてわざわざ期待をして見に行くという意味合いで、「3D」であることの効果はあるのだと思う。

一方、テレビ映像で、わざわざ3Dの専用メガネをかけて、見たいというものが、一体どれだけあるのか。。。また、専用メガネを着用するということで、視覚的な負担、疲労などの問題も存在する。

本日のテレビ番組内でも、コメンテーターが指摘していたが、3D映像を扱う制作理論、技法などは、まだまだ未熟である。ハード機器の技術開発をする一方で、ソフトウェアの研究も大いに頑張らなければ、なかなか普及には至らないだろう。

地上デジタル放送も開始して、ある程度の月日が経過しているが、デジタル放送ならではの特徴を活かした番組もまだまだ少ないように感じる。

3Dとしての立体映像にする効果は、建築、医療、文化遺産、教育等といった分野での活用が期待されている。

情報そのものの扱い方、伝え方を、発信者視点ではなく、受信者視点での研究開発と普及こそが、これからの情報ツールとソフトを発展させるためにも重要なことだろう。

2009年12月13日日曜日

世界のお母さんの知恵袋

今日は、週末ということで久々に食べ物のネタで。。

ちょっと前に購入していたキリンビバレッジの「世界のKitchenから」シリーズ「グループフルーツビネガー&ミルク」を飲んでみた。





キリンビバレッジ「世界のKitchenから」


これは、先月11月17日に発売された新しい商品だ。


過去にも色々な味のシリーズが出ている。個人的には、「とろとろ桃のフルーニュ」が好みの味だ。

ところで、この商品のコンセプトが個人的に興味深い。
この「世界のKitchenから」シリーズは、家庭料理のレシピをテーマにしているところが面白い。

多くのメディアを賑わしている料理や菓子など、有名なシェフやパティシエを全面に出した商品が多い中で、家族のために母から娘にと受け継がれてきた伝統的な家庭料理からヒントを得ているところを注目したい。

特に料理は、その土地の独特の歴史や文化の中から生まれてきたものが多く、その地の人の「生活の知恵」なども織り交ぜられている。


様々なモノが進化し、効率化の流れで消えていくモノが多い中で、こうした「知恵」は大事にしたいものだ。

ビジネスにおいても、先人の「知恵」は、大いに役立つことがある。
歴史的な名将の戦術から、高度経済成長を築き上げてきた先輩方の名言に残される手法、そして、同じ会社の中でも培われたノウハウは、先輩から後輩へ。。。

「知恵・ナレッジ」という「無形資産」の伝承は、会社を継続して、力強い組織として営ませるために重要なことだ。