2009年12月7日月曜日

「流しそうめん型」通信って!?

今日のBSフジ報道番組「プライムニュース」で、「ネットは政治を変えるか」と題して、Twitter(ツイッター)を特集していた。

Twitterは、ミニブログと言われたり、ブログとチャットを足して2で割ったシステムと説明されたりしている。「いま何している」の質問に対して、140文字以内でつぶやきを投稿できるシステムである。

自分の登録している人の「つぶやき」が、タイムラインとして見ることが出来、気になったつぶやきに対してコメントを返せることから、「流しそうめん型」通信とも言われているのだとか。

Twitter





さて、このTwitterは、日本では今年の3月4月ごろから本格的にユーザーが増え始め、現在200万人程度。あっという間に、1000万人レベルに増える勢いだ。

これまでにも、
-2008年:アメリカ大統領選でのオバマ陣営での利用
-2009年1月:USエアウェイズのハドソン川不時着の第一報
-2009年6月:イラン大統領の反政府勢力による声明
-2009年11月:行政刷新会議ワーキンググループ
といったものでTwitterが活躍しているが、番組では、政治や教育の現場での利用も紹介していた。

ゲストとして、民主党の藤末健三議員、デジタルガレージ社の南執行役員、そして慶応大学のキム・ジョンフン准教授が出演。

藤末議員とみんなの党浅尾慶一郎議員のTwitter上での討論、慶応大学での授業内でのTwitterの取り入れなどの事例を紹介していた。大学の授業の利用とは、講義内容についての生徒からの質問をTwitter上でリアルタイムで書き込んでもらい、その場で教授が内容に合わせて講義で補足説明するのだという。
手を挙げて質問すれば良いとも思われるが、大教室等の講義では効果を発揮しているらしい。

インターネットの新しい媒体が登場すると、その多くが、広告や販売促進の視点の「情報の発信」の側面の話がメインになりがちだが、「情報を汲み取る」という視点も、番組では触れていた。慶応大学の授業の事例でもあるように、「1対N」のコミュニケーションにおいて、そのNの多数の中から情報を上手く集められるツールという意味で、将来の可能性を秘めているかもしれない。

インターネットの歴史を振り返ってみても、掲示板やSNSなどのコミュニティでは、誹謗中傷などの個人攻撃、本人なりすまし、情報の真贋といった課題は、過去からあり、今でもこうしたことが運営上の課題として残っている。

技術開発でこうした問題は、一つ一つ解決しているが、情報の真贋というものは、情報を受け取る側の能力にも左右される。つまり、情報を見極める「目利き」の力だ。

ユーザーが、しっかりと「情報を見極める力」を持つことが出来れば、常に自制・自浄機能が働くと、番組ではコメントされていたが、そのベースにあるのは、更に、情報の授受において「相互に思いやる、ハートの部分」こそが、肝心要なのだろうと私は思ったのだった。