2010年2月3日水曜日

「うっかり」が無いよう、「しっかり」確認するとうこと。。

先日、日本の大動脈である東海道新幹線を止めてしまった停電、結局、原因は人為的なミスだったようだ。さらにそれも単純なミス。


東海道新幹線と言えば、それこそ昔は、開業から数十年間、無事故の記録をずっと継続していた時代があった。若いころに、そのようなことを言われていたことを覚えている。

ところが、最近では小さなトラブルがちょこちょこと起きている印象を受けている。

確かに、昔に比べると、限界レベルにまでなっている過密なダイヤ。様々な機械がコンピューター化され、複雑になる点検。そして、空路と陸路との熾烈な競争。「夢の超特急」と呼ばれていた長閑な時代ではないのは確かだ。

しかし、今回の事故は、3時間半にわたり乗客が車内に閉じ込められ、数十万の乗客に影響を与えるものになった結果に比較して、あまりにも単純なミスが原因だったことに愕然とする。

今回の原因は、ボルトのつけ忘れ。JR東海によると、今後の対策として、ボルトの在庫管理、作業の完了確認を徹底すると発表されている。

そもそも、この作業は単純作業でチェックシートがなかったらしい。更に、あまり行われることのない稀な作業で、ベテラン作業員にとっても初めての作業だったのだとか。


人為的なミスは、どんな業界で、どんなところでも起こりうる話だ。我々の仕事の周りでも起きる。こうした人為的なミス、所謂「ヒューマンエラー」を防止するために、様々な工夫をする必要がある。これは、一見「ムダ」に思われるようなこともあるかもしれないが、これは「必要なムダ」ということだ。

これらの工夫をする際の視点として、


  1. 仕組みでの回避
  2. 物理的な回避
  3. 人為的な回避
  4. 意識的な回避

といった視点があげられる。


日常のビジネスにおける業務から、プライベートの日常生活に至るまで、おそらく、ヒューマンエラーは身近に存在するものだ。よっぽどの人でない限り、「うっかり」や「ヒヤっと」するようなことは、日々経験しているだろう。

技術の発展により、こうしたヒューマンエラーを防止する機能が付いたものが多数出回り、上述の「1」や「2」を行わなくても良いものが増えているのも事実。

しかし、こうした高機能の機械に頼り切るのではなく、出来るだけ日頃から自ら意識しながら、エラーをどうしたら防止できるか、日々考え、工夫をし続けることも大切なことだろう。そして、エラーが起きてしまった場合、今後、同様のことを起こすことのないように改善することも、忘れてはいけない。