2010年6月6日日曜日

自然界の不思議。デザインに隠された意図。。

今日は、デザインに注目してみたい。

夕方、たまたま目にしたテレビで、ある自然が織りなすデザインを紹介していた。

その形は、「六角形(ヘキサゴン:hexagon)」。

この六角形は、いろんなところで目にすることができる。

まずは、景勝地として紹介されている玄武洞(兵庫県豊岡市)。

ここでは、160万年前に起こった火山活動で出来た洞窟がある。
そこには、マグマが冷えて固まる際に、規則正しく割れ目を作り出した六角柱が生成され、その何千もの六角柱が空に向かって突き出す不思議な光景を生み出している場所がある。

玄武洞


世界で、玄武洞以外にも、いくつかの場所でこうした光景は見ることが出来るらしい。

その他にも、我々の日常生活でも目にすることが出来るもの、「ハチの巣」。

「ハチの巣」は、綺麗な六角形で作られているのはご存じのとおり。
少ない素材で、効率的に強度の高い構造物を作れることで、「ハニカム構造」として知られている。

正多角形を隙間なく埋めて形を作り出せるのは、正三角形、正方形、そして正六角形の3つのみ。同じ面積を埋め尽くす際に、これらの3つを比較して、それぞれの外周の長さが、一番短いのが正六角形。つまり、一番、少ない材料でその構造を生み出すことが出来る。

その他にも、六角形は、麦の細胞の形、雪の結晶、土星の表面、台風の目等でも見ることが出来る。

更に、最近ではとある「モノ」でも六角形が使われるようになった。

それは、サッカーのゴールネット。

以前は、四角形の目になっていたが、最近は六角形が主流。

四角形に比較して、強度が増し、衝撃を吸収するということは勿論、紐自身の量も減らすことが出来る。そして、その他にも大きな違いを生んでいるのだとか。
それは、ゴールの瞬間、ネットがボールの軌跡を描き、より劇的に見える効果があるのだそうだ。これも、六角形だからこそ生み出されているのだとか。

四角形よりも六角形のほうが、より形が変化することができ、ボールがネットに吸い込まれるような美しい曲線の波を生み出す。


このように日常生活で見る自然の中にも、様々な造形美が存在する。

それらを元に、人によって生み出されたデザインも沢山ある。
ファッションから新幹線のデザインまで。


番組では、最後にとある著名な建築家の言葉を紹介していた。

全ては、自然が書いた偉大な書物を学ぶことから生まれる、 
人間が造る物は、既にその偉大な書物の中に書かれている。 
アントニ・ガウディ(建築家)

建築家として有名なガウディの言葉だが、彼の作品には、多くの自然の造形を建築デザインに取り入れている。

草木や花、動物、昆虫、そして大地そのもの、自然界には、そのデザインに様々な理由も隠されている。


週末、都会を離れて自然に足を運び、じっくりと観察することで、新たな発見をすることができるかもしれない。

季節は、新緑から初夏へ。たまには、都会の喧騒から離れてゆっくりとしてみたい今日この頃だ。