2010年6月22日火曜日

首相のぶら下がり、朝は無し。。

最近のニュースで見受けられる首相官邸における「ぶら下がり」取材。

首相を取り囲んで行う、公式な取材として、最近では昼と夕方と行われている。

ところが、菅内閣がスタートして、この慣例を変更し、夕方1回に集約し朝の取材は無し。昨日よりそれが行われるようになった。


首相、朝のぶら下がりを拒否(産経ニュース)
菅首相、朝の「ぶら下がり」やめた 呼びかけにも無言(asahi.com)
菅首相:「ぶら下がり取材」 1日1回に削減を提案(毎日jp)
菅首相「ぶら下がり取材」、1日1回を提案(YOMIURI ONLINE)


この朝夕の「ぶら下がり」取材は、小泉内閣よりスタート。

首相官邸が2002年に新しくなって、官邸内の警備が強化されマスコミの取材が困難になり、首相の発言も減るということで、今までのスタイルがと入れられたのだという。


この「ぶら下がり」取材について、いつの内閣でここにメスが入るかなとずっと私は思っていた。

マスコミはどうやらこの動きに批判的だが、個人的には、ようやくここにメスが入ったなという感じだ。


内閣の動きについて、日々の情報発信は、本来は官房長官の役目だ。
海外でも、報道官という職務が置かれている。
企業や組織には、広報部門がある。

情報を発信する部門がある以上、組織の方向性、パブリックステートメントは、情報を一元化し、そこから発信すべきだ。

あらゆる所から情報が発信されると、必ずブレは生じる。
情報伝達は、人を介すと、その人のフィルターがどうしても入ってしまい、情報の受け手にとっては、フィルターによって生じたブレが情報そのものへの印象を異ならせ、内容によっては不信感に繋がってしまう。


情報発信力の高い「個性のある」リーダーが存在する組織は、その発信力を活かして、トップからの発信を上手く活かした仕組みを導入しても良いだろう。

一方で、調整型のリーダーが情報発信する場合は、その辺を気を付けなければならない。情報の受け手にとっては、その「調整」が、「ブレ」や「迷い」と受け取られかねないからだ。

現政権が、今回のぶら下がり取材の見直しに踏み切った真意は分からないが、企業広報においても、同じように情報発信の仕方も、そのリーダーのマネジメント手法に応じた、方法を用いるべきだろうと私は思う。