2010年8月6日金曜日

遠隔の「現場」を、手元で「感じる」。。

昨今は、技術の発達により、遠隔地にいてもその場の臨場感のある情報を受け取ることが出来るようになった。

今春発売した3Dテレビも、特殊なメガネをかけることにより、立体に映像を見ることが出来る。更にサラウンドのシステムがあれば、映像、音声の情報が、あたかもその場にいるような感覚で伝達されるのだ。

そんな中、最近では、聴覚や視覚だけでなく、触覚を伝える技術も活発に研究されているようだ。


触れた感覚伝わる手術ロボット、慶応大が開発


これは、ロボットがモノに触れた感覚を、機械を通して別の場所にいる人に伝えるというもの。

記事は、医療用ロボットとして、遠隔手術への応用への期待として取り上げられている。
今までは、遠隔操作を行う際には、上述のような視覚情報と聴覚情報をもとに、作業を行うしかなかった。そこに、触覚情報が加えられる。


人間の行動は、まず視覚、そして聴覚という順番の感覚器官に頼っている割合が多いと言われている。

以前、高齢者体験を自ら体験した際に、日常のごく普通の行為が、如何に聴覚と視覚に頼っているのかということを、身を持って経験したことがある。
若い世代が、何気に使用している「タッチ画面」。特に銀行のATMなどは、聴覚と視覚にハンディを持ってしまうと、たちまち使い辛い代物に返信してしまう。
更に、「触覚」がマヒしてしまうと、使い物にならない。

ちなみに、高齢者の体験をするには、黄色の色つきレンズのスキー等のゴーグルをして視野を狭め、更に耳栓をし聴覚を弱め、そして軍手をはめて肌感覚が分かり辛くなることで体験できる。(一度、体験されてみることをお勧めする、勿論、周囲の迷惑にならぬようにではあるが…)


さて、触覚を再現する技術。
まずは、遠隔地での作業というものへの利用が考えられるが、触覚がマヒしてしまった人への補助装置などへも、いつの日か訪れるのだろう。

更に、臭いの再現、味の再現も着々と進んでいる。

先日は、お菓子の臭いで、販促効果を期待する取り組みもメディアで紹介されていた。

これからは、視覚、聴覚だけでなく、五感全体に対して情報を伝達する時代がまさに到来するのだろう。