2009年10月6日火曜日

無形資産に対する評価をする

今日も、昨日に続いて知った新しい言葉をテーマとして、、、、「パテント・トロール(patent troll)」。

自らは事業をせず、個人発明家などの他人から特許を買収し、大企業に侵害訴訟などをしかけ、多額のロイヤルティーや和解金を得る者やその行為を行う企業を、「パテント・トロール」というらしい。

多くの、日本の自動車メーカー、家電メーカーなどの大企業が、こうした米国のパテント・トロールから狙われているというのだ。


日本は技術大国。非常に多くの製品を世界に送り出しているが、パテント・トロールはこうした日本企業に対して、市場に送り出されて製品に関連する特許を、個人発明家から買収し、製品そのものが普及した時点で特許に侵害していると、訴訟に持ち出すのだそうだ。


日本は非常に多くの特許等の知的財産を持っているにもかかわらず、それらが眠っているらしい。
また、日本企業の経営者は、必ずしも知的財産を得意分野としているわけでもない。そうした構造に、パテント・トロールは注目し、心理学にも強い人材を登用するなどして、あれやこれやと戦略を練って、攻めてくるらしい。


私自身がこの話を聞いて、日本企業は、特許等に代表される目に見えない財産、つまり「無形資産」というものに対して、もう少し意識すべきなのではと純粋に思った。確かに、知的財産部門などを組織している会社はあるが、知的財産たるものを経営にどう位置づけているかは疑問だ。


企業価値を図る際には、一般的に、売上や利益といった財務指標などに代表される一般的に目に見える財産、「有形資産」で評価される。確かに必要だ。しかし、私はこれだけでなく「無形資産」というものにも目を向けた経営をするべきだというスタンスだ。


人は、なかなか目に見えないものに、お金を払うということは難しいし、評価することも慣れていない。
「サービス」など目に見えないものとして顕著だろう。特に、日本では、「サービスに対する対価としてのチップ」の習慣もないため、そうした「目に見えないもの」に対して支払うことに、戸惑うことが多いのだろう。(まぁ、確かにめんどくさいが…)


ところで、「無形資産」というものに含まれるものは、先の、「特許」「ノウハウ」などの知的財産は代表的ではあるが、その他にも、「顧客満足度」「従業員の定着度」といったものも指標として含まれる。


経営も、「量」だけでなく「質」が問われる時代だ。こうした「顧客満足度」や「従業員の定着度」といったものも大切である。ただし、これらは、なかなか把握するのが難しい。


今回立ち上げた会社では、こうしたものも上手く可視化するツールを、どんどん開発していきたいと考えている。