2009年10月16日金曜日

あの駅の発車メロディが無くなる!?

昨日のある情報番組で、面白いアンケート結果を放送していた。
内容は、駅で流れる「発車メロディ」についてである。

そのアンケートの内容は、
「駅で、発車メロディを聞いて、あなたはどう感じるか」というような内容の街頭インタビューで、多数が「焦る」という結果を報じていた。つまり、メロディを聞くと、焦って電車に飛び乗るということだ。


この駅の「発車メロディ」は、最近は「駅メロ」とも言うらしく、JR東日本の首都圏では様々なメロディーがある。最近では、サウンドトラックや楽譜、目覚まし時計までもが発売されていているらしい。


さて、この番組では、街頭インタビューを交えながらも、「JRの発車メロディが消えるかも!?」と紹介していた。というのも、この「発車メロディが駆け込み乗車を助長しているのでは?」という実験結果が出ているらしいのだ。

JR東日本では、今年の1月から東京駅と新宿駅で、発車メロディが2~3秒に短縮する実験を行っていた。ポスターでも告知されていたので、ご存知の方もいるかもしれない。
この結果については、精査して検討とのことらしく、すぐにメロディが廃止されるというわけではないらしい。


私が思うに、この発車メロディ、使い方(コンテクスト)が悪いのではと感じている。


時間調整のためだとは思うが、せっかくのメロディを途中で中断させることも多々あり、非常に不快にも感じることがある。通勤途中のラッシュアワーでは尚更だ。

先ほど、使い方(コンテクスト)が悪いと書いたが、そもそも、駅構内で乗客に対して必要な情報は、
1.列車の接近を知らせる警告アナウンス
2.列車の発車を知らせるアナウンス
と大きく二つある。

これを、情報の受け手である乗客に対して、どう伝えるかというコンテクストを考えなければならないのだ。

このコンテクスト、場所によっても若干異なっている。

数年前まで住んでいた関西圏では、かなり昔から、列車接近を知らせるアナウンスに「メロディ」を、そして、発車を知らせるアナウンスには「電子音、もしくは2~3秒の短いメロディ」を利用していた。
もちろん、列車接近は数秒前から鳴り出すので、メロディが途中で遮断されるようなことも無い。


一方、関東圏で通勤するようになって、人身事故が多いことに驚いた。更に、列車接近の警告よりも、発車のアナウンスのほうが、重視されているのかなという印象も同時に感じた。

人身事故が多い統計は、乗降客がそもそも多いということに起因するだろう。しかし、列車の接近に関するアナウンスの工夫をすることにより、人身事故も今よりは減るのではと思ったりもする。

つまり、「乗客へのアナウンス」のコンテクストを見直すのだ。

せっかく、映画のテーマ、アニメソング、シャンソンから野球の応援歌に至るの数々の曲など、ご当地の発車メロディが多数ある。こうしたメロディの導入コストをかけるのであれば、尚更、コンテクストを見直すべきだろう。

現状の使い方は、非常にもったいない。