この5円玉、自動販売機では使えず、小銭入れの中にずっといる存在していることが多い。
しかし、一方でこの5円玉、お賽銭で「ご縁がありますように」と、お金という意味よりも、縁起が良いということで用いられることも多い。
そんな5円玉であるが、その表面には上部に稲穂、下部に水、中心に歯車、そして裏面には双葉が描かれている。これは、稲穂が農業、水が水産業、そして歯車が工業、双葉が林業をあらわしてるということだ。
その中の、稲穂に注目してみたい。
過去、年長者の方から、この5円玉の稲穂を指し示しながら、「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」という俳句の説明されたものだ。出来る人間ほど、相手に対して態度が謙虚であることを例えているのだが、非常に日本的な表現で素晴らしい喩えだなと、今になってつくづく思う。
この言葉に関連して、本田技研の創業者は、こんな言葉を残している。
『学問なり技術があるということは立派なことにはちがいないが、
それを人間のために有効に使って初めて、
すぐれた人間だということができるのだと思う。
何よりも大切なのは人を愛する心ではないだろうか』
知識や知恵があっても、それが人のために使われて、初めて生きてくる。。
非常に重みのある言葉だ。
さて、この5円玉のデザインになったのが、実はちょうど60年前の1949年。
2009年も本日で終り。新しいミレニアムの10年代も終了だ。
アーキレッジ株式会社を今年創業したが、いつまでも謙虚さをもって、初心を忘れないように心がけて行きたいと思う。
今年、「ご縁」のありました皆様に感謝の意を込めて。
皆様、良いお年をお迎えください。。