「オープンイノベーション」。最近、このようなキーワードを目にすることが多くなっている。
「イノベーション」とは、「変革」や「刷新」「新機軸」というような意味合い。企業における「商品サービス」「組織」「人そのもの」を新しいアイデアや新しい価値観で、刷新していくことにこの言葉が使われる。
これまでのこうしたイノベーションは、企業経営において蓄積されたノウハウ、知恵などから生まれてくるのが一般的。
しかし、市場や顧客ニーズが多様化し技術発展のスピードも速く、自社技術のみで製品開発を推進することが難しくなっている。
そうしたなかで、異分野や他社や他の組織の技術の資源を活用して、新しい事業を効率的に実施することが、考え始められているのである。
こうした資源とは、社内に蓄積した「技術力」をはじめ、人材、組織それぞれの力も含まれる。
最近、大田区ではこうした経営資源を持つ大田区内の中小企業と、大手企業のマッチングを行ったりしているそうだ。
■オープン・イノベーションマッチング・イン大田
この様子は、テレビでも紹介されていた。
ここに参加する大手企業の担当者は、「参加すること自体、自社の技術開発の方向性を開示しなければならないリスクはあるものの、今はそれに囚われていては、時代に取り残される」とのこと。
中小企業であっても、ノウハウ・技術を持っているにもかかわらず、そうした「ビジネスの宝」を、上手く活用出来ていない会社が数多くあるはずだ。
更にそうした、自社のノウハウ・技術が属人的になってしまっているところも少なくない。
組織力を高めるためにも、まずは、自社内でのノウハウ・知識を、組織内で可視化させることが第一歩だ。
今の厳しい時代だからこそ、「量」ではなく、「質」「中身」にも目を向けたいところだ。