2010年1月29日金曜日

2010年のキーワードトレンドから推察する

日経BP社が運営する情報サイト「ITPRO」でITキーワードに関する記事を見つけた。

企業におけるマネジメント/情報システム分野で注目したいITキーワードのランキングだ。

昨年に引き続き、クラウド関連が多く含まれる中、「見える化」、「コスト最適化」は引き続き高い関心があるようだ。

[マネジメント/情報システム]クラウド関連が圧倒的な強さ、「IFRS」も急上昇

●2010年に注目したいマネジメント/情報システム分野のITキーワード(ITPROより)
  • 1位:クラウド・コンピューティング
  • 2位:プライベート・クラウド 
  • 3位:国際会計基準(IFERS) 
  • 4位:見える化 
  • 5位:SaaS(Software as a Service) 
  • 6位:Twitter 
  • 7位:環境経営/グリーン経営 
  • 8位:PaaS/IaaS(Platform as a Service) 
  • 9位:コスト最適化 
  • 10位:排出量取引
●2009年に注目したマネジメント/情報システム分野のITキーワード
  • 1位:クラウド・コンピューティング 
  • 2位:パンでミック(新型インフルエンザの大流行) 
  • 3位:SaaS(Software as a Service) 
  • 4位:内部統制/日本版SOX法 
  • 5位:見える化 
  • 6位:Twitter 
  • 7位:国際会計基準(IFERS) 
  • 8位:工事進行基準 
  • 9位:コスト最適化 
  • 10位:プロジェクト・マネジメント/プログラム・マネジメント


この中で、私が注目したいのは、「見える化」というキーワード。

この「見える化」というのは、マネジメントや情報システム分野だけで話題になっているわけではなく、政治活動、検察の取り締まりなど、様々な分野で取り立たされている。

この「見える化」という言葉は、トレンドキーワードになってしまっているが、使用をする際に、少し気をつけないといけないのではと考えている。

まず「見える化」の対象物を「何」とするか。何でもかんでも「見える」ようにすれば良いわけではない、情報洪水を引き起こすだけだ。目的に対して、「何」が適切かを考えなければならない。

次に「見る側のスキル」。つまり、情報を受け取る側が、きちんと情報を理解し、適切に処理できなくては、意味のない非効率な「見える化」になってしまう。受け手のスキルによっては、「見える化」ではなく「見せる化」であるべき場合もあるのだ。

では、一体どうしたらよいのだろうか。

昨今指摘されている、コミュニケーションの低下により、過去には見えていたものが見えなくなってしまっているものもあるだろう。また、通信分野やIT分野では技術の発展により、素人目にはブラックボックスになってしまっているものもある。また理念的な変化、社会風潮の変化により、ウィキペディアやLinuxの開発に代表されるように、今までクローズドで培われたノウハウ・知恵などをオープンにして共有するような考え方も出てきている。


「見える化」に取り組む前に、まず、グランドデザインをしっかり描くことが大切だ。そのグランドデザインを基に、どのような情報が関連するのか、そしてどのようなプロセスを経て、見えるようにするのか、一つ一つ整理することで活きてくる。