2010年2月22日月曜日

地図に見る、インフォメーションデザイン。。

さて、写真は打ち合わせで出かけた際にとあるJR東日本の駅で撮影した駅周辺地図の写真。


最近、JR東日本管内の駅周辺地図は、駅案内表示含めて、以前よりも非常に見やすいものになった。文字のフォント、大きさ、LED表示などなど、様々な視点で改善されている。


ところで、私がこの駅案内でいつも戸惑うものがある。それは、この写真の駅周辺地図。
何が戸惑うのかと言うと、表示されている方角だ。

仕事で打ち合わせの際、事前に訪問先を地図で調べるが、ほとんどの地図が北を上にした表示のもの。そのイメージのまま記憶して、いざ駅で地図を見ると、覚えていたイメージと合致しない。そう、駅周辺地図の方角は、地図を見ている人の前方を上にしたものになっているのだ。



専門用語では、前者を「ノースアップ表記」、後者を「ヘディングアップ表記」という。

今では一般的になった、カーナビの表示は、この2つの表示を切り替えられる機能を搭載している。私は、常に「ノースアップ」派だ。


ところで、これは空間認知学の領域の話。

どうやら、この空間認知については男女差があると言われている。女性に「地図が苦手」と言う人が多いことが、学術的にも研究されているのだ。

例えば、男性は目的地に向かう場合、全体的な位置関係を把握して進むと言われているのに対して、女性が目的地に向かう場合、ルートに沿った目印を記憶しながら進むと言われている。道案内も、男性は東西南北や距離を使う人が多いのに対して、女性はランドマークを使用する人が多いという実験結果も出ているのだ。


さて、今回の駅周辺地図。
多くの公共機関がヘディングアップ方式を採用している、もしかしたら道に迷いやすい、女性に配慮した情報デザインを意識しているのかもしれない。


ところで、みなさんは、「ノースアップ派」?、それとも「ヘディングアップ派」?