2010年2月21日日曜日

既存メディアから考える「情報を伝える」ということ。

私たちは、毎日何かしらの形で情報を収集している。その情報を我々に伝達してくれるものが「メディア」。

「メディア」という言葉を聞いて、多くの方が、テレビやラジオ、新聞というものを思い浮かべるだろう。昨今では、これらに対して、インターネット、携帯電話などが加わる。

こうした新しいメディアを議論する際に、業界では前者を「既存メディア」として区分する。


先日、とあるテレビ番組で「メディア」というものについて特集していた。そこでゲストの1人が、この「既存メディア」のことを、新しいインターネットなどの新興メディアと比較して、「欲しくない情報を届けるもの」として表現していた。

確かに、既存のメディアは、インターネットや携帯電話が「自ら情報を取りに行く」特徴を持つことがあるのに対して、情報発信者側からの一方的に情報が流される。情報は、受け取る側としては、受け取るか否かしか選択することは無い。


番組では、「欲しくない情報」というキーワードを使用していたが、私としては少し違う視点で考えてみたい。

情報を、

「知るべき情報」-「知らなくても良い情報」

という視点で考えてみてはどうだろうか。

「欲しい」「欲しくない」という視点は、あくまでも自分が中心の考え方。自分自身が「欲しくなくても、知らなくてはならない情報」というものが多々ある。
そうした情報が、きちんと伝えられておらず、問題や紛争に発展してしまうことにもなりかねない。


既存メディアは、インターネットや携帯電話に対して「マスメディア」とも表現される。「マス」=「大衆」という意味があるが、広く公共性に影響を及ぼすという意味も含まれる。

そういう視点で考えてみても、「知る権利」というものが重要なポイントになるのではないだろうか。

情報を伝える発信者が「伝えたい」という視点ではなく、受信者が「知るべき」という視点が、情報伝達をするときに考えなければならない、重要な視点ではないだろうか。