2010年3月15日月曜日

インターネット上の「クチコミ」を考える。。

インターネット上でのマーケティング活動の手法で、「クチコミ」というものがある。

この「クチコミ」を使用したマーケティング活動を、消費者にとって健全なコミュニケーションであるために、社会へ啓発するための組織としてWOMマーケティング協議会というものがある。

WOMマーケティング協議会

WOMマーケティング協議会(The Word of Mouth Japan Marketing Association 略称:WOMJ)は、昨年9月発足した組織。

そのWOMJが先日12日にクチコミマーケティング、ソーシャルメディアに関するガイドラインが発表された。

そのガイドラインとは、以下のようなものになる。

<WOMマーケティング活動ガイドライン>
1. (関係性明示の原則)WOMマーケティング事業者は、どのような関係性において、WOMマーケティングが成立しているかについて、消費者が理解できるようにしなければならない。関係性とは、原則として金銭、物品、サービスの提供とする。
2. (社会啓発の原則)WOMマーケティング事業者は、1が実現するように必要な啓発活動を行うとする。

ところで、このガイドラインにある「関係性」というのが、クチコミマーケティングにおけるポイントにもなる。

インターネット上には、企業に成り変って、個人が商品やサービスを紹介して紹介料を得るアフィリエイトビジネスなるものが存在する。最近では、個人のBlogサイトで企業商品を紹介してサイドビジネスをしている人も多くいる。

こうしたサービスにおいて、企業と消費者の間に、どのような「関係性」があるのかを明確にすべきというのが、このガイドラインの主旨だ。

インターネットでの取引は、実際に顔を合わせることが無いので、その企業を信頼するためには、限られた情報で消費者側は見極めなければならない。

WOMJは、そうした情報弱者側である消費者のためにも、企業側が健全な形でマーケティング活動を行うべきとしてガイドラインを掲げているのだ。


さて、こうしたガイドラインではあるが、厳しく規程するのではなく、最終的にそこに携わる人の倫理観に委ねられている。

私は、リアルな店舗での販売と同様、お客様の評価というものは、最終的にどういう形であれ自分たちにブーメランのように戻ってくるものだと思っている。

どこかで、お客様に対して誤魔化したり、情報を隠したりしても、それはどこかでそうした行動が裏目に出てくるものである。

インターネットでのマーケティング活動や販売活動、顧客対応など、顔が見えないからこそ、リアルな世界以上に、慎重に、誠実な対応が求められるのだと常々思うのである。