2010年3月30日火曜日

「棒状」から「波状」へ、新しい視点の導入。。

さて、突然だが写真のような手摺を見かけた人はいるだろうか?



この写真は、仕事の途中でたまたま見つけて撮影したもの。
京王井の頭線永福町駅構内で撮影したもの。

この波型の手摺。
実は、ユニバーサルデザインで設計されたものなのだ。

どうやら、特許とグッドデザイン賞まで受賞しているもののようだ。

さて、従来の手摺は、まっすぐな棒状が一般的。
これは、実は手摺を握る際、手首が不自然な形になり、不安定なのだ。

そこで開発されたのが、この波型の手摺。

階段を上がるときには、手摺の垂直部分を引き寄せながら、下がるときには、手摺の水平部分に体重を乗せることで、膝の負担が軽減できるのだ。

バリアフリーは、特別な器具や機能を用意し、高齢者や身障者対応を行うのに対して、老若男女、身障者が特別な器具を用意することなく、等しく使えるというのがユニバーサルデザインの原則。

公共施設でも、このような視点で開発されたものが徐々に増えてきている。
まず、交通機関系は文字の表示が、だいぶ大きく見やすくなってきている。
これも、ユニバーサルデザインの視点。

こうした街中のありふれたものの中にも、「これは、誰のどのようなために作られているのか」と、冷静に見つめてみると、新たな発見があるかもしれない。