2010年4月20日火曜日

取り違えやすい、「目的」と「手段」。。。

今日、東京国際フォーラムで行われたナレッジマネジメントフォーラム2010に参加してきた。

その中で、みずほ情報総研の吉川氏の講演で印象に残る内容の一つ。

ナレッジマネジメントが成功するか失敗するかのポイント。

それは、2つ。

  1. 最初に目的や戦略を明確にする
  2. ツールについては試行錯誤と細かい修正の繰り返し

なのだとか。


ほとんど失敗する多くの事例が、上記のポイントが実施出来ていないらしい。
確かに。

ITシステム導入においても同じと思われる。

セミナーでは、特に「1」の目的や戦略を明確にすることを繰り返し指摘していた。
つまり、しっかりとした目的や戦略があれば、ツールである仕組みや手法は、その都度変えれば良いということ。(まぁ、投資コストの限界という側面の問題はあるが…。)


ITシステムでもこの「目的」や「戦略」が曖昧な場合が多い。

更に、厄介なのが、「目的」や「戦略」と「手法」「手段」をごっちゃに考えてしまっている場合があるのだ。つまり、手段や手法が目的になっているのだ。


例えば、表面上の使い勝手を変えることが目的になっていたり、機能追加が目的になってしまうことがある。これらは、決して目的ではなく、目的を達成するための手段である。それを、日々の業務に追われるあまり、忘れてしまうのであろう。


ナレッジマネジメントやITシステムの導入は、その効果は非常に見えにくいものだ。
更に、効果が出るまで時間もかかる。こうした特徴からも、最初の「目的」「戦略」を明確にしておかなければならない所以でもある。


「目的」「戦略」は、現場レベルだけで決められるものではない。
経営層レベルとの情報共有が、まず第一歩である。


経営層側は、こうした事業を推進する上での「戦略」や「方針」が、きっちりと末端まで伝わっているか。
そして、現場スタッフ側は、会社は何に常に考えているのか。
お互いが、寄り添い、力を合わせて、共有することが、成功への近道なのだろう。