2010年4月21日水曜日

情報の一元化に立ちはだかる「壁」を考える

今日のニュースで、気になったものを一つ。

消費者庁、届かぬ事故報告 「情報の一元化」看板倒れ(asahi.com)



昨年9月に発足した消費者庁。

その消費者庁に、消費者の生活や安全を脅かす情報を一元的に集約し、被害拡大の防止や注意喚起につなげようという制度を立ち上げたのだった。

その制度が、上手く機能していないらしい。


消費者にきちんと通知すべき情報が、各省庁や自治体に任せてしまっているために、消費者の視点を欠いてしまった判断や、そもそも情報が通知されていないという事態が起きているのだという。


このニュースを見て、「あぁ、やっぱり」という印象を受けたのだった。

消費者庁のこのシステム。昨年のブログでも一度取り上げたことがある。

個人的には、非常に興味を持って見ていた。

このようなプロジェクトは、単に行政だけでなく企業内でも同じようなことは発生することが多々ある。

企業内での、情報を一元化するというプロジェクトで、情報がいっこうに集まらないという場面に遭遇することがある。

これの多くは、号令をかけたけれども、実際の作業を放任してしまっている場合に多々発生する。

「受け口は作ったから、後は皆さん頼みます!」という具合。

これでは、情報が集まらないのも当然である。

情報を、一元的に集めたいのならば、まず、


  1. その目的、意義等を明確にすること
  2. その目的、意義等を明示化すること
  3. 一元化するプロジェクトのコアメンバーが、自ら行動すること
  4. 自ら行動することによって、その目的・意義の共有化を図ること


こうしたステップが必要になる。

さて、今回の消費者庁のプロジェクト。
どこまで、関係諸機関、企業に対して行動をしたのだろうか?

非常に興味深いところだ。