2010年4月27日火曜日

親孝行を、第三者が監視する時代!?

今日、非常にショッキングな話題を目にした。

中国のとある制度のお話。NHKのとある番組での紹介。

急速な経済成長を続ける中国。
人々は生活水準があがる一方で、年配層が取り残されてしまっている。日本と同じように、若い人は収入を得ることにより、親元から離れて核家族化。
仕事が自由に選べるようになる一方で、所得格差も生まれ、生活に不安を持ったり、余裕が無くなってしまっている人もいる。

また、日本に比べて中国は、福祉制度もあまり整っていないなかで、若い世代の介護の余裕がなく、高齢者の孤独死などが増えるという問題も生まれている。

そうした中で、行政が親子関係にまで入り込む施策が実行されている。
その名も、「親孝行契約」。

子供が、親に対して孝行をきちんとするという契約を、行政が仲立ちするというもの。
この他にも、近隣の住民が、お年寄りに声かけをすることを契約するというものまである。

この契約制度を聞いた時、非常に驚いた。
「ここまできたか。。。」と。

親に対して敬意を払うことを重んじる、儒教の国、中国がこのような制度を行わざるを得ない状況になっているということに、非常に驚いたのだった。


高齢化社会は、日本でも同じ。

政治のほうも、「コンクリートから人へ」とスローガンは出されているものの、明確な着地点が見えていないのも現実。

お互いが支え合う社会。
ある意味、資本主義の真反対のイデオロギー。

「理想」と「現実」の狭間で、どう社会を発展させていくのか。
我々はきちんと考えていかなければならない時期に差し掛かっているのだろう。