2010年5月4日火曜日

「期待」と「満足」の方程式

顧客満足を考える上で、「満足の方程式」というものがあるのをご存じだろうか。

顧客の「期待」に対して、どのようなサービスを提供するかで、満足と不満足が決まるというもの。

具体的には、このような感じである。

まず、
【顧客の「期待」値】=【サービスを受けた結果】⇒【普通(当たり前)】
「期待値」と「結果」が同等レベルの場合は、顧客にとっては、ごく当然の内容で何も評価には繋がらない。対価相当というイメージでもある。

次に
【顧客の「期待」値】<【サービスを受けた結果】⇒【満足】
「期待値」に対して「結果」が上回る場合、顧客は、サービスに対して満足と感じてもらえる。

更に、
【顧客の「期待」値】≪【サービスを受けた結果】⇒【感動】
さらに、「期待値」に対して「結果」が非常に大きく上回る場合、顧客はサービスに対して感動するというもの。接客シーンでの感動ストーリーとして紹介されるのは、こうした方程式に当てはまる。


さて、これが逆になると、当然「顧客不満足」に繋がる。
【顧客の「期待」値】>【サービスを受けた結果】⇒【不満足】
この方程式は、サービス業や接客業だけでなく、普段の生活などでも多くのシーンで取り入れることは出来る。


本日、米軍普天間移設問題で、鳩山首相が沖縄を訪問。
「国外移設、少なくとも県外移設」をスローガンに取り組んできたが、結果として「県内移設」にならざるを得ない状況に直面している。

昨年の総選挙の時点で、沖縄県民は、上記のスローガンに対して「期待値」は更に上がってしまった。現在、その「期待値」と全く逆の方向に進もうとしている。「不満足」のパワーが増大するのも当然である。

これこそ、「不満足」の方程式を顕著に表わしている。

普段の我々の生活でも、「口頭」では、大風呂敷を広げてしまって、実際にはそこまで出来ない結果を招いて、急に小さくなってしまう人もいる。たちの悪い場合、姿を消して逃げ出してしまう人さえいる。その人に対する「信用」も、自ずと失ってしまう。


「期待」と「満足」の関係。

実際に自分の出来ることを、背伸びせず、等身大で、相手の立場に立って正直に伝えること。
そこから、少しずつ相互の信頼関係が生まれるのだと私は思う。