2010年5月7日金曜日

「暗闇」の中での新たな発見。。

ここ最近、「暗闇」ブームなのか。。このキーワードを良く耳にするようになった。

「クラヤミ食堂」ってご存知だろうか。
何だか、怪しい雰囲気を醸し出す言葉であるが。。。

この「クラヤミ食堂」とは、「こどもごころ製作所」という団体が主催するプロジェクト。

こどもごころ製作所

こどもごころ製作所は、大手広告代理店博報堂における企業内大学の「構想ラボ」の第一号として活動している団体であり、日本人が本来持っていた豊かな感性を、「こどもごころ」という新しい価値軸で取り戻そうという試み。

そのこどもごころ製作所が、プロデュースしているのが「クラヤミ食堂」というプロジェクト。

クラヤミ食堂

この「クラヤミ食堂」では、目隠しをしてフルコースの料理を楽しむというもの。
視覚以外の感覚器官だけで、食事を楽しみ、隣の見知らぬ人と会話をし、宴を楽しむ。
日頃、気付かない自分のことを知ることが出来るのだとか。


さて、コミュニケーションの考え方の中に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」というものがある。文字通り、暗闇の中の会話である。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク



視覚以外の感覚器官で、コミュニケーションを体験するということが、現在注目されている。大手ゼネコンの大成建設など、新入社員研修の中にも、こうした考え方を取り入れられているようだ。

この「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を利用することにより提供される価値は、以下の4つとされている。

  • チームワーク
  • ダイバーシティ(個々人の特性、多様性、豊かさの可能性)
  • 共有体験の創造と信頼関係の醸成
  • 五感の豊かさや視覚障害に対する理解


ところで、私自身、全盲体験は経験したことがある。
日頃、如何に視覚に頼った行動をしているかというのが、その時、身を持って経験した。
この経験は、是非とも多くの方にお勧めしたい。学べることが沢山あるのだ。


「情報を如何に上手く伝えるか」ということを考える際に、普段使い慣れている感覚器官の使用を停止して、それ以外の器官のみで日常生活を送ってみると、また新たな発見をすることがある。

こうした体験も、人材育成の研修のカリキュラムの一つに、是非積極的に入れて見るのも良いのではないだろうか。