2010年5月21日金曜日

「考える」ことを習慣づけよう!

「人間は考える葦である」

L'homme n'est qu'un roseau, le plus faible de la nature; mais c'est un roseau pensant.(フランス語原文)


これは、断片集『パンセ』に収録されているパスカルによる有名な言葉。

「人間は自然のうちで最も弱いひとくきの葦にすぎない。しかしそれは考える葦である。」という言葉であるが、今日の仕事の打ち合わせで「考える」ということがテーマになって、ふと、この言葉が頭をよぎった。


人間は、最近、本当に自分自身の頭で「考える」ということをしているのかと疑問に思うことがある。
特に、最近の日本。

キーワードは、「自分自身の頭で」というところだ。

他人の意見、ネット上の情報、マスコミの情報、そのまま鵜呑みにして、きちんと判断できる力が衰えてきているのではないだろうかと危惧している。

確かに、昔に比較して、触れることができる情報の量は比べ物にならない。
また、逆に情報を発信するツールも、一般の人も手に入れることが出来るようになった。
一方で、その情報そのものの質も当てにならないものも各段に増えた。
ネット上には、悪意のある情報発信者もいる。

マスコミの情報も、報道されているものが全てとは限らない。また、それが発信する側のフィルターを通しての内容であることも、忘れてはいけない。


多くの情報に触れる便利な世の中になったものの、その情報自身をきちんと見極める力も必要。そのためには、日々「考える癖」も必要だ。


社会が成熟化し、モノが豊かになると、新たなイノベーションも必要になる。
そういう意味でも、「考える」という力は重要だ。


「考える癖」は、教育を通して決して身につけられるものではない。
自ら「学ぶ」、「興味を持つ」、「関心を持つ」というクリエイティヴな思考から、初めて生まれるのだ。