2010年5月16日日曜日

斜面を登る、反重力ボール!?

まずは、こちらの画像をご覧いただこう。



木のボールが、勝手に斜面を転がり「登る」シーン。
錯視を効果的に利用した映像だ。

これは、5月10日にアメリカのフロリダで開催された「第6回年間最優秀作詞コンテスト(Best Illusion of the Year Contest)」で第1位を獲得した「反重力四方向すべり台(Impossible motion: magnet-like slopes)」の映像。

制作したのは、明治大学先端数理科学インスティテュート所員の杉原教授。

世界中から84件の応募があった中での受賞。アジアでの3位以内の入賞は初めてなのだとか。

「第6回年間最優秀作詞コンテスト(Best Illusion of the Year Contest)」

第1位「Impossible motion: magnet-like slopes / Koukichi Sugihara」


エントリー作品の中には、以前、このブログで紹介した「バスケットボールのパス」の映像も含まれている。

錯視は、所謂、「目の錯覚」。幾何学模様によるもの等が有名だ。

錯視というものは、人間が視覚的に入ってきた情報を、脳が三次元的な世界を作る過程で起きるものなのらしい。しかし、心理的に起因するもの、物理的に起因するものなど様々な仕組みもあるらしく、脳科学の研究によってこれからも解明されていくのかもしれない。

しかし、これら視点を変えて見ると、如何に、視覚情報が人間の行動にとって重要な要因の一つになっているのだと、ここからも推察できる。