2010年5月28日金曜日

注目される「バリューエンジニアリング」。。

私たちが、日常生活で商品を購入する時、その商品の価格に対してどのような価値が見出せるかを天秤にかけて、購入するかを判断する。

自分自身が期待する機能やメリット、そうしたものに優先順位をつけて価格とのバランスを考える。

このようにユーザーが「よし、買おう!」と思う「値ごろ感」に合わせて価格設定し、その価格に対してコスト調整を企業側は行わなければならない。


さて、こうしたコストに対して、商品やサービスが持つ機能や性能、お客様の満足度を最大化させようという手法として、「バリューエンジニアリング」という考え方がある。

自社が提供する商品やサービスは、誰に対してのものなのか、何のために存在しているのかを明確化して、その価値を「機能」と「コスト」の関係で表し、その価値を向上させることを目的とするのが、この考え方だ。


この考え方自身は、以前より存在しているが、最近、この手法が注目され、「バリューエンジニア」という職種として、製造業等では専門職として配置しているようだ。

バリューエンジニアリングにおける価値を向上させるパターンは、次のパターンがある。

  • 機能は維持しつつコストダウンによる価値向上
  • コストは維持しつつ機能向上による価値向上
  • 機能向上とコストダウンによる価値向上
  • コストアップさせつつ機能向上させ価値向上
  • 機能ダウンとコストダウンを行い価値向上

このようなパターンで価値を向上させることが出来る。

このブログでも良く書いているが、ここ数年、価格を下げることだけにフォーカスした商品戦略、更には[フリーミアム」と呼ばれる無料施策等が取り沙汰されるが、その裏側のコストとのバランスをきちんと考えられていなければ、ビジネス自身が成り立たない。

商品やサービスの価値。

これらは、あくまでも利用者やお客様が決めるものである。

常に利用者の目線、お客様の目線を忘れずに、このバランスを取る施策が重要だ。