2010年5月10日月曜日

「iPad」端末、予約開始に思うこと。。

今日から、米国アップル社の多機能端末「iPad」の予約が開始された。
当初は4月の販売開始であったが、需要増により約1カ月の延期。
待望の予約スタートとなった。


ところで、こうしたiPadの発売を機に、「電子出版の台頭による既存出版界への影響」というテーマでのメディアの報道が目立ってきた。


現在の日本の電子書籍市場は、携帯コンテンツが主流。売上規模は約400億で、コミックが主流の日本独特の市場を形成している。

一方のアメリカは、文芸書、学術書等が主流だ。
今年の年始の本Blogでも触れたが、Amazonのキンドル初め、各種のデバイスが既に先行して普及し始めている。

実は、日本の出版界は独自の制度が存在している。
それは、「再販取次制度」というもの。

出版社が決めた販売価格での販売を確保し、取次会社が営業、仕入れ、物流管理を行うという制度だ。この制度自身も、そろそろ検討しなければならない時期なのかもしれない。


今回の「iPad」で取り扱われる電子書籍類は、この制度の枠外になる。
そのため、新たなビジネスの誕生もあるのかもしれない。

さて、この「iPad」の発売で、注目されているのが電子書籍ばかりに目が向けられているが、私個人としては、電子書籍はある側面の一つとしてしか考えていない。


電子書籍以外にも、様々な利用用途が考えられるからだ。

冒頭でも記載したが、これはあくまでも「多機能端末」なのである。

情報の閲覧はもちろん、インタラクティヴな情報コミュニケーション、新しい機能性を備えたアプリケーション、様々な機能として利用できるのである。


ビジネスにおいても、ワークスタイルを変える使い方もあると私は思っている。
こうしたデバイスを使って、新しい発想、イノベーションにつなげたいものだ。