2010年6月1日火曜日

「ダメだし」から、新たな発見を導き出す。。。

今朝、NHKの朝のニュースで、元気のある地方の商店街を紹介していた。

その商店街とは、千葉市内にある「稲毛せんげん通り商店街」。


ここでは、この商店街にある店でしか買えない「逸品」を開発し、ヒット商品を連発。

そもそも、稲毛せんげん通り商店街は、千葉県でも一番古い商店街。最盛期は120軒ものお店が軒を連ねていたらしいが、全国の商店街同様、大型スーパーなどの進出により活気が一度は失ってしまっていたとのことだ。

そこで商店街を活性化させるために、「いなげ逸品」という企画を立案。
お店が自慢の商品を一品選び、お客様へのおススメ商品として販売促進するというもの。
さて、このプロジェクトにおける商品開発のプロセスがユニーク。

販売促進する商品は、お店ごとに勝手に決めるのではなく、お互いが商品を持ち寄り、厳しい意見をぶつけ合う。さらに商品だけでなく、店舗の陳列に至るまで厳しい指摘をするのである。そこでは、「無礼講」が大原則で、徹底的にダメだしをするのだそうだ。

「いなげ逸品」


そんな甲斐あってか、今では商店街の活気も取り戻し、客足も増えているのだとか。
こうした取り組みが評価され、中小企業庁の「がんばる商店街77選」にも選ばれている。

中小企業庁 『新・がんばる商店街77選』


さて、こうした「ダメだし」。
確かに、言われる方は非常に辛いが、組織や立場の違う人からの「ダメだし」は、そこに新たなヒントが隠されている。

同じ組織や風土でずっとそこに身を置いていると、発想や視点が凝り固まったものになってしまう。そういう意味でも、「ダメだし」は非常に有益な情報源になるのだ。


政治にしても、組織にしても、「縦割り」による組織の硬直化は、どうしても起きてしまう。そういう意味でも、定期的な新陳代謝を促進するような取り組みは必要であろう。


国の事業仕分けにしろ、小売・流通業における「お客様の声」の収集や「覆面調査」にしろ、「違う視点」による新たな発見のきっかけ作りでもある(事業仕分けは少なくともそうして欲しい)。

自社、自部署、自分。。。
自らを軸にして考えていると中々気付かないことが、他人の目などにより、意外に新たに気付くことは多いと思う。