2010年6月2日水曜日

首相辞任劇。。

今日は、何と言っても、鳩山首相退陣のニュースを取り上げて見たい。
(本当は、あまりここで政治をテーマにはしたくないのだが…)。

このニュースを耳にしたのが、朝一番の打ち合わせの直前のTwitterでのニュースの第一報。
「あ~ぁ、とうとう。。」というのが第一印象。

昨秋の民主党の大圧勝については、個人的に、少し引いてみていた。
「これほどまで、圧勝するとは・・・。大丈夫か・・・。」というのが本音だったからだ。
だからこそ、「恐らく、様々な問題を抱えるだろうな」と当初から思っていた。

鳩山首相の昨秋の所信表明演説で、「慣れないことも多々あり、未熟で、至らぬところがあるだろうけれども、温かく見守って欲しい」というようなことを言っていたのが、今でも忘れられない。


さて、昨秋の大圧勝について。
本当に有権者が、日本の将来のことを真剣に考えた上での結果だったのだろうかと、未だに疑問に思っている。
ただ単に、「マスコミの報道や、雰囲気に流された」のではなかろうか、と。。。
どれほどの有権者が、マニフェストを端から目を通し、不明なものは、議員本人に問うてみるということをしているだろうか。

ほとんどの人が、テレビ等の報道を見て、「なんとなく」というのが正直なところではないだろうか。


先日、6月2日号のNewsweek誌に、「日本を殺すスキャンダル狂い」と題する論評があった。

日本の政治に対して、「真の問題はリーダーシップの欠如ではなく、些細な醜聞に熱狂する社会だ」というもの。

先進国の政界では、スキャンダルは良くあることで、大抵の場合、政治生命を失うこともなく、政権も失うこともないと海外の例を紹介。アメリカのビル・クリントン大統領も2期を満了、フランスのサルコジ大統領も今尚健在と紹介。日本の論調は、実績に目を向けずスキャンダルなどの本質以外ばかりに躍起になっていると指摘。

確かに。
個人的には、日本のマスコミ自身がそうした論調を好んでいるように思える。

こんなにリーダーが、ころころと変わる国は、海外では無い。
今日のCNNの第一報も、「世界第2位の大国のリーダーが、回転ドアのようにころころ変わる。重要な問題を議論できない」と皮肉を交えて報道。

歴代の総理大臣の任期を調べて見ると、小泉内閣を除き、森内閣、安倍内閣、福田内閣、麻生内閣、と、ほぼ1年程度で各内閣は交代している。


森内閣が、ちょうど2000年~2001年、インターネットが普及し始めたころ。
このころから、次の小泉内閣以外は、1年足らずでの交代が目白押しになっている。
強烈な個性がないと、続かないということか。やはり、インターネットの台頭も少しは関係しているのだろうか。

この次の内閣も、1年程度になるのではなかろうか。

ところで、今回の辞任劇、「このままでは総選挙に勝てない」というのが背景にあるらしい。

総選挙になって喜ぶのは、実は新聞社やテレビ局などの大手メディアだ。「総選挙特需」と言われるぐらい、総選挙になると広告収入が増大するらしい。

なんだか、本質的なところでの議論が全く出来ていない気がしてならない。

まるで、「ワイドショー型政治」「タブロイド型報道」になってしまっているのではないだろうか。

今晩のニュース報道も、「次の代表は誰?」「親指を立てた理由は?」「いつ心境の変化があったか?」といったものばかり。審議中の法案への影響、外交への影響、経済への影響、国民の生活への影響等など、もっと報道すべきことも多々あるはずなのに。数日前の中国の温家宝首相の対談は何だったのか等なども。。。


国民も、本質をきちんと見極めて、本質を問う姿勢が大事だ。
そして、「他人に依存」するのではなく、自らが意識を持って意見を持つこと。

リーダーを取り巻く政治家から、メディア、そして国民一人一人が、他人のせいにして、批判ばかりするのではなく、もっと「主体的」になり、真剣に考えるという姿勢を持つべきなのでは?