2010年6月27日日曜日

無形資産の価値を侮るべからず。。。

今晩、TBS系列で「日本の危機」をテーマにした番組を放映していた。
司会は、元NHK記者の池上彰氏。

その中で印象に残ったのが、中国のアメリカに対する高速鉄道技術の輸出。日本人技術者の流出と躍進する韓国企業のサムスン。そして、教育と若者の意欲の低下。

この他にもいくつかのテーマの情報を報道していたが、この3つが印象に残った。

この3つに共通するのが、「技術」「知識」「知恵」といった無形の資産。

一つ目の高速鉄道の話題は、日本企業が技術提供した新幹線、それをアメリカに売り込んでいるというもの。サムスンの話題も、大量の日本企業の技術者が流れ込んでしまっていること。
そして、そうした技術者の将来の卵にもなるべき若者たちの理系離れ、留学離れといった問題だ。


どれも、非常に日本にとっては由々しき問題。


「目に見えない資産」というものを、軽視してきた「ツケ」なのだろうか。

過去にもプロモーションやシステム開発の仕事をしていても、「企画」といったものや「設計」というものに対して、疎かにされるのを肌身に感じてきた。また、企業の中でも人事評価においても、売上至上の思想の人間も多く、そうした意味で、過去対立したこともある。確かに、最終の「成果物」や「結果としての成果」も重要だが、そこまでに至る「プロセス」も大切だ。その「プロセス」にこそ、こうした無形の資産が生まれる可能性が多く潜んでいるからだ。


時代は、日々変化している。

モノづくりにおいても、製品は日々、汎用化(コモディティ化)されてしまう。そのためには、日々イノベーションが必要だ。

発想力、企画力、ノウハウ、知恵といったモノに対する「評価」の仕方。

これらを企業では人事マネジメントや組織マネジメントとして、政治は国益として、そして将来のための教育政策として、待ったなしで、取り組まねばならない時代が到来しているのだろう。