今日は、映像の話題を。
まずは、こちら。
■世界中から集めた映像、1本の映画に ユーチューブ企画(asahi.com)
■YouTube「LIFE IN A DAY」プロジェクトサイト
動画投稿サイトのYouTubeの企画。
ある特定の日に撮影した世界中のユーザーの映像を、1本の映画にまとめるという企画。
いろんな人の目線で描かれた、その日のとある時間を集めたドキュメンタリー映画だ。
さて、どのような映画になることやら。
さて、ドキュメンタリーという点で、物議を噛ましている映画が一つある。
オスカー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞した、映画「ザ・コーブ」だ。
■映画「ザ・コーブ」オフィシャルサイト
■映画「ザ・コーブ」ダイジェスト動画
特に、この映画「ザ・コーブ」が現在物議を噛ましているのは、その表現。
現職で今現在も活躍されている水産庁の職員を、「退職した」と事実と異なる情報を描いたり、入り江でイルカが殺されている所を見て涙を流す西洋人カップルを描いているシーンも、実は、イルカが殺されているシーンと、涙を流すシーンとは、全く別々に撮影されており、あたかも、そのシーンを見ながら泣いているとして表現しているのだとか。
もうひとつ、先日、こんなテレビ番組があった。
■テレビ朝日「毒トマト殺人事件」
こちらは、SMAPを主役としたテレビドラマ。ただし、ドラマの映像は、別の番組のために撮影されたものなどを、再編集して、別の番組として作られたもの。
当のSMAP自身は、このドラマの企画は知らされず、映像を作成し、番組内で観賞してもらうという企画だった。
さて、今日ピックアップした3つの企画。
どれも、別々に撮影されたものを、ある意図を持って編集し、あるメッセージを作成している。
編集次第では、撮影された内容の主旨が、全く変わってしまうことさえあるということを顕著に表わしているだろう。
技術が発展し、手軽にこうした映像情報や音声情報を誰もが編集出来る時代になった。
情報の受け手は、意識をしていなかったら、こうした情報の発信者の「意図」というものを、見落としがちになる。
映画やテレビ、その他、様々な情報に接する際、こうした情報に対する発信者の「意図」というものを、常に意識しながら処理する「目利き」の視点を、我々は忘れてはならない。