2010年7月8日木曜日

一つの「顧客の声」から、全体の顧客のニーズを捉えるには。。

先日6日に発表された、NHKの大相撲中継の中止。
その後、NHKに対して視聴者から意見が問合せが続いているようで、その内容は、「中継すべきでない」(27%)を「中継すべきだ」(46%)が上回っているのだそうだ。


大相撲:NHK「中継すべきだ」の声が上回る(毎日.jp)
■【大相撲中継中止】「楽しみにしていたのに」NHKに反響1200件「中継すべき」が反対を上回る(産経ニュース)



さて、今回の中継は、社会的問題の深さと、決定前に寄せられていた多くの声を考慮し判断されたものだが、この「決定前に寄せられた多くの声」に注目してみたい。


この「決定前に寄せられた多くの声」は、ほとんどが「中継すべきでない」という声だ。そもそも、今まで何もなければ中継しているところを、それに反対する意見ということで、そうした意見が集まる。そもまま中継して欲しい人は、わざわざ意見するというこ行動には出ないのだ。

つまり、この「否定の意見」は、全体の中でどれくらいの割合なのかは、きちんと調査しなければ、実は分からないのだ。


企業においても、お客様からのご意見というものは、様々な形で集まってくる。苦情もあれば、叱咤激励もある。
さて、それらが、全体のお客様の中で、どれほどの割合を占めているのかは見えてこない。

さて、こうした「お客様の声」は、どのように扱うべきか。

「お客様の声」は、提供する商品やサービスの満足のバロメーターであることは間違いない。ここで集められる「声」は、全体のお客様の意見の一部ではあるが、少なくとも、何らかの「予兆」「シグナル」として、まずは捉えるべきであろう。

そして、その「予兆」「シグナル」を起点に、より深掘りするための実地調査、現地視察などに展開すべきだろう。

「お客様の声」として集まるものは、あくまでも氷山の一角。
その水面下に、どのような声が埋まっているのか。集まった「お客様の声」を氷山の一角として処理してしまうのではなく、一つ一つ有効活用しながら、より深層に迫っていくべきなのだろう。