「今になって、そんなことを言い出すのですか。。」
多くのプロジェクトで、「そもそも論」的なところでプロジェクトが、右往左往することがあるのだ。
その多くの理由が、
- 経営層の方針が急に変わった
- 他の部署からの横やりで、方針が変わった
この2つに集約されることが多い。
私自身、もともと日々変化の激しい流通畑出身であるため、「変化対応」というものには慣れているつもりだ。顧客ニーズの変化、社会環境の変化により、舵取りを変えざるを得ない状況になることには理解している。
こうした理由により、経営層の方針が変わったということに対しては、私は理解している。
一方で、こうした理由ではない内容で、上記のような状況が発生することがあるようだ。
その理由として考えられるのが、
- 明確なビジョンが経営層と現場層とで共有されていなかった
- 経営層が、現場層のプロジェクト内容を理解せず進み、途中で確認した際に、各層との認識にずれが生じていた
- プロジェクトの認知が社内的に共有されず、本来関係すべき部門が、後になって参加する事態となった
- 横の部門間の役割や立場が相互に理解出来ていなかった
といったものが多い。
これらに共通するのが、「コミュニケーション」。
上下間の「コミュニケーション」。左右間の「コミュニケーション」がしっかり出来ていれば、コンセンサスは勿論、急な変化対応にも柔軟に対応できる。
コミュニケーションが減少し、組織が硬直化している時こそ、こうした事態を招いてしまう。
コミュニケーションは、ただ単に指示命令が飛んでいることで出来るわけではない。
総方向に、情報の授受そして、相互理解が出来て初めて、コミュニケーションが成立する。
そのためには、ITツールの導入といったものだけでは解決されるものではなく、コミュニケーションが行われる「場」というものが、どのようにマネジメントされているかが重要になるのだ。
一日の業務で、どれだけの会話がされているだろうか。
そして、どれだけの会話が出来る「場」が存在しているだろうか。
今一度、振り返ってみると、その状況が見えてくるかもしれない。