2010年9月19日日曜日

日本の技術は、誰に依存しているのか。。

今朝のサンデーモーニング(TBS系)のワンコーナーで、「日本の技術」というものを取り上げていた。

他国から欲しがられている「日本の技術」。

技術立国日本の頭脳というべき「日本の技術」が、最近、海外へ流出していると。


例えば、長年日本の製造メーカーに勤務していた人が、退職後、海外の企業に就職。
更には、ヘッドハンティングにより海外企業へ転職というのもあるらしい。


日本企業は、低迷する景気を理由に、多くの企業がリストラを行うなど、人材の流出が起きている。
そうした流出とともに、技術ノウハウそのものも流出してしまっているのだ。


80年代後半から、90年代、多くの企業がアメリカナイズされた手法を取り入れ始め、従来から培われた、いわゆる「日本流」の経営を捨てた。

「成果主義」を積極的に取り入れ、利益・効率重視の舵取りをするようになった。

「人」についても、同様に「コスト」と考える思考が増え始めた。

私の周囲にも、何人かの経営者は、「人」=「コスト」と明確に断言している人もおられる。

更に、「人を仕入れる」と露骨に表現するシステム開発会社の経営者すらいた。個人的には、この言葉を耳にしたときには唖然としたが、私が知っている中でも、やはりそこの組織の人材の出入りの激しい組織の一つだ。自ずと、採用費、教育費への依存は高い。


さて、その「人」の出入りが激しいと、実は企業にとって致命的だ。特に、技術系開発会社にとっては非常にその影響は高い。

出入りが激しい企業ほど、その人が所有す知識やノウハウが集められる仕組みは構築出来ていない。会社に対して、ロイヤリティとまでは言わないが、愛着が無い分、そうした情報が集まらないのは当然だ。

こうした動きは、開発会社ならず、サービス会社にとっても同じ。

すべての法人活動は、人によって成り立っている。

その「人」が、組織にとってどう存在すべきか。

そろそろ、バブル期の思考を捨てて、日本人の性格や風土に合わせつつ、グローバルな競争に勝てるための考え方というものを、真剣に考える時代が来ているのだろう。