2009年10月25日日曜日

日本の算数 vs イギリスの算数

さて、突然だが、ここで算数の問題。


3+6=[ ]

1+4=[ ]

5+2=[ ]

はい、よくある算数の問題です。

では次。

[ ]+[ ]=5

[ ]+[ ]=8

[ ]+[ ]=6

こちらの答えはどうだろう。いくつも回答が存在する。


さて、これは、教材販売会社の中央出版のテレビCMの1コマ。

実は、前者が日本の算数の問題で、後者はイギリスの算数の問題のスタイルなのだとか。
「イギリスの算数の問題には、答えはいくつもあり、子供の数だけ答えがある。算数も楽しくなるでしょ」というCM。


何気なく流れていたCMであるが、非常に大事なことを訴えているようにも思えた。


閉そく感漂う日本。今の日本は、こうした「思考力」が、徐々に衰えてしまっているのではないだろうか。日常生活やビジネスの場面でも、日本の算数の問題のような思考回路で、動いてしまっているのではないだろうか。

上述の日本のような問題は、一つの固定観念にとらわれてしまい、物事を判断してしまう、いわゆるステレオタイプな思考回路を助長する。
既存の方程式やルールに当てこんでしまい、自由な発想、斬新なアイデアを創出することを苦手としてしまうのだ。

一つの目的やゴールに対して、そのプロセスは、様々なバリエーションがある。そのプロセスを検討する考え方も、十人十色のはず。あらゆる視点、あらゆる立場で、物事を観察をし、さらに、固定観念に囚われない柔軟な論理的な思考が大切だ。

こうした考え方は、商品企画やマーケティングといった一部の状況下で使用するというだけでなく、人と人とのコミュニケーション、何か壁にぶつかった際の問題解決など、普段の日常生活の中でも、必要となるスキルだろう。