多くのメディアでも終戦記念日を特集する番組が組まれている。
65年前の今日、1945年の8月15日に太平洋戦争(大東亜戦争)が終わったのだ。
さて、この終戦記念日。
実は、世界に目を向けると、やや異なるようだ。
まず、お隣りの韓国。
こちらは、8月15日を「終戦の日」とは呼ばず、「光復節」と呼んでいる。
日本による朝鮮半島の統治からの「解放」を祝う日としているのだ。
そしてもう少し遠い隣国のロシア(旧ソ連)は、9月3日を対日勝戦記念日、中国も「軍人節」「抗日戦争勝利の日」としている。
更に、アメリカやイギリスは、ポツダム宣言に調印した9月2日を対日勝戦記念日(V-Jデー:Victory in Japan Day)としている。
日本と同様に敗戦したドイツは、連合国がナチスドイツを降伏させた5月8日を「第二次大戦終戦の日」としている。
このように、同じ「戦争にかかわる特別な日」の捉え方を見ても分かるように、立場や視点が異なれば、それぞれの日そのものも変わってくる。
一つの事象に対して、その見る側の立場や状況によって変わるということを顕著に表わしている。
さて、普段の生活に目を向けて見よう。
物事が複雑に絡み合う現代。情報もあらゆるところで、あらゆる形で発信される。
しかし、その一つの情報を、一つの視点だけで見ることは危険だ。
情報を発信する立場の視点、情報を受け取る側の視点、客観的に一歩引いて冷静に見つめてみる視点など、考えられる様々な視点で考える癖を付けることをお勧めしたい。
日常のコミュニケーションにおいても、一息ついて、相手に立場になって考えて見ると、意外に情報伝達が円滑になるものだ。